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シトロエンC6が欲しい!! CITROËN C6

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER宮越孝政
協力: カーボックス横浜

シトロエンC6が欲しい!!

シトロエンC6は2005年のジュネーブショーで市販仕様がデビューした。シトロエンは1998年にXM(2000年に生産終了)の後継としてコンセプトカーのC6リナージュを発表しており、これによって市場の動向を見定めた上で、満を持してのC6市販であった。

2900mmのホイールベースを持つシャシーは、リアサスペンションに初代C5までのトレーリングアームではなく、一足早くデビューしていたプジョー407と同様のマルチリンクを採用。ただしC6には伝家の宝刀、ハイドラクティブIIIプラスが組み合わされていた。

ボディのデザインはC6リナージュのそれを元にした個性的なもので、サッシュレスのドアはかつてのDSを、中央が凹んだリアウインドウはCXを彷彿させた。

エンジンは当初215psの3リッターV6ガソリンと204psの2.7リッターV6ディーゼル・ターボが用意され、共にアイシン製6速A/Tと組み合わされた。

日本市場には2006年秋からガソリン・エンジンの本革シート車のみが導入され、ショーファードリブンを意識した、電動リクライニング機構付後席を持つラウンジパッケージが用意されていた。

同時期に欧州市場では173psの2.2リッター直4ディーゼル・ターボ仕様(M/Tも用意が登場。一方でガソリン・エンジン車は、欧州での需要の少なさから2009年2月で生産中止となる。このため日本市場でC6は、在庫車がなくなる2010年で販売を終了した。

その後240psの3リッターV6ディーゼル・ターボ仕様が登場し、最後はこれに絞られたが、結局当初予定した程の人気を獲得することはできず、2012年に生産を終了した。

EXTERIOR & ENGINE

ドイツ車とは一線を画す個性派ビッグサルーン

DS、CX、XMとの関連性も感じさせつつ、極めて独創性の高いデザインを採用。それでいて極めてフォーマルな印象なのも凄い。取材車両は2006年式の3.0エクスクルーシブ。

ヘッドライトはハイ&ロー共用のHIDタイプで、バンパー部分にウインカーやフォグランプが備わる。

テールライトは上がスモール&ブレーキ&ウインカー、ナンパー横がバックフォグ&バックランプで、バンパーにリフレクター。

215psを発揮する3リッターV6エンジン。アイシン製6速A/Tとの相性は良くスムーズな走りを楽しめる。また車内の静粛性も高い。

現車はユニークな形状の純正アルミホイールに、245/45R18サイズのミシュラン・プライマシー3を装着。

INTERIOR & LUGGAGE

前後ともひたすら快適で安楽なインテリア

フェイシア中央に大型モニターを配し、ドライバーの眼前にデジタルメーターを置いたシンプルなインパネ。ウッドパネルが高級感を演出している。

メーターは全てデジタル表示。速度計はこれ以外に、フロントウインドウ部にヘッドアップディスプレイで表示される。

ウッドパネルが貼られたセンターコンソールにあるA/Tセレクターはメッキのシフトゲート付。本革張りのノブと共に豪華な雰囲気。

やや硬めだが、大型で厚みがあり座り心地に優れるフロントシート。ポジションの調整は電動で行う。

中央に膨らみがあるため実質2人用の後席。座面が大きい上に、足元スペースが広いため非常に快適。

オプションのラウンジパッケージ装着車の後席。より独立した形状となり、電動調整機能も付く。バックレストは折りたためない。

ドア内張りには小物入れがあり、ウッドパネルが貼られたダンパー付の半円形の蓋が上下に動いて開閉できる。

一見5HBのようだがトランクは独立しており、トランクリッドは低い位置から開く。容量も大きく、非常に実用的。

ラウンジパッケージでなければ、後席は6対4分割可倒で、ダブルフォールディングにすることも可能だ。

IMPRESSION

剛性感あるボディとハイドロが
絶妙な乗り心地と操縦性を提供

今回お借りしたのは2006年式のエクスクルーシブ。シートは予想より硬めながら、サイズが大きく座り心地が良い。走り出してまず感じるのは、車内が静かなこと。同じエンジンのプジョー407などと比べても明らかに静粛性は高く、遮音が徹底しているのが窺える。

1820kgの車重に215psのエンジンなので、加速性能的にはそれ程でもないが、特に非力と感じるようなことはない。またハイドラクティブIIIプラスの足まわりは、路面の凹凸を鷹揚にいなしてくれる印象で、やはり快適。ボディの剛性感が高いため、入力をそれなりに身体に伝えてはくるものの、決して不快な印象はなかった。

ステアリングは電動パワステを採用しているが、初代C5時代より制御は進化しており、違和感は殆どない。またブレーキはサーボのアシスト量なのか車重の問題なのかはわからないが、初代C5よりカックンとなる度合いが少なく思えた。これならショーファードリブンでも十分使えそうだ。

街中での試乗だったが、視界が良いこともあって、車体の大きさを強く意識することは少なかった。ただしフロントエンドだけは、どこまで行けるかは最後までわからなかったが……。

ハイドロ搭載の大きなシトロエンはやはり魅力的だ。長距離になればなる程その魅力は増していく。是非一度数百kmのドライブに出てみたい。そんな誘惑にかられた取材だった。

SPECIFICATION
CITROËN C6 3.0 Exclusive
全長×全幅×全高:4910×1860×1465mm
ホイールベース:2900mm
車両重量:1820kg
エンジン形式:V型6気筒DOHC 24バルブ
総排気量:2946cc

最高出力:215ps/6000r.p.m.
最大トルク:30.5kg-m/3750r.p.m.
サスペンション(F/R):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ(F&R):ベンチレーテッドディスク
タイヤ(F&R):245/45R18

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