BUYERS GUIDE

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シトロエン・エグザンティアが欲しい! CITROËN XANTIA

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力: RS-UNO
http:/www.rsuno.com/

MARKET INFORMATION

走行10万km以下の個体が多く
価格は初期化の度合いによる

シトロエン・エグザンティアは、マツダ系販売店(1996年までユーノス、1998年までアンフィニ)で取り扱っていた時代に、販売台数が多かった。このため以前はフェイズ1モデル(初期型および中期型)の中古車がメインで、フェイズ2は少なかったのだが、生産終了から20年近くを経た現在、フェイズ1、フェイズ2共に売り物はかなり少なくなっており、両者の数に顕著な差はない。

既に一般的な中古車店では扱わなくなっており、ハイドロ・シトロエンやこの年代のイタフラ車を得意とするショップが扱っている場合がほとんどだ。ただ面白いのは、この年代の車種ゆえ、走行距離が10万kmを上回るものが多いかと思いきや、そうした個体は既に廃車になっているのか、現在市場に出回っている売り物の多くが10万km以内であることだ。

価格的には、フェイズ1、フェイズ2共にほとんどが30~100万円ほどなのだが、中にはフェイズ1で150万円近い価格の個体もある。これは、消耗部品の交換や、別項で触れたような持病とも言えるトラブルの対策が施されているかなど、どこまで初期化されているかによる価格差と思われる。ただしショップによっては、ベース車を選んでもらい、購入者と相談の上でどこまで初期化するかを検討し、値段を決めるという場合もあるので注意したい。

またここ最近の傾向として、フェイズ1の程度の良い個体を十分に初期化して乗る人が増えつつあるとのこと。デザインやメカニズムがフェイズ1の方がシトロエンらしい、というのが理由のようだが、これは、エグザンティアが既にノスタルジーを感じる車種になり始めたことを意味しているのかもしれない。 ただ既にパーツの多くが生産終了となっている年代のクルマだけに、ハイドロ・シトロエンの経験が豊富で、中古パーツなどが入手しやすいショップで購入し、相談しながらメンテナンスしていくことをお勧めする。

1993~1998年フェイズ1(初期&中期型)30~150万円
1998~2001年フェイズ2(後期型)30~100万円

TROUBLE SHOOTING

01:スフィアは消耗品で交換必要だが場合によってはリチャージで済む

ハイドロニューマチックに欠かせないスフィアは消耗品。SXには各輪1個+メインアキュームレーター+車高維持用の計6個、V-SX&エクスクルーシブには各輪1個+前後に2個+前述2個の計8個が使われている。今も新品が入手可能だが、一度に交換するとかなりの出費となる。年に一度圧をチェックし、スフィア内のダイアフラムが生きていればガスのリチャージも可能とのことなので、やはり経験豊富なショップに相談したい。

02:ヒーターコアからの水漏れはこの時代のシトロエンの持病!?

空調関係はエグザンティアのウィークポイントのひとつ。まず室内のインパネ奥にあるヒーターコアから、冷却水が漏れるトラブルが多い。冬場ヒーターを入れた時に冷却水の匂いがしたらアウト。コアの交換にはかなり費用がかかる。またブロアファンが回らないというトラブルも多いという。原因は様々ながら、ファンそのものがダメになることもあり、その場合は交換が必要となる。なおエアコンフィルターは詰まりやすいので早めの交換がお勧めだ。

03:エンジンがすぐ止まるようならアイドリングモーターの交換を

エンジンのアイドリングを維持する、アイドルバルブの開閉用モーターが動かなくなるトラブルも多い。この場合エンジンはかかるがアイドリングしないため、信号で停まったり、交差点で回転が落ちると、すぐにストールしてしまう。その場合、エンジンルーム内にあるこのモーターの交換が必要となる。またモーターが入る部分にカーボンが溜まりやすいそうで、時々その部分をペーパーで磨いて掃除した方が良いとのことだった

04:ウィークポイントをよく知る経験豊富なショップを頼ろう

フェイズ2の直4モデルに搭載されているAL4型4速A/Tは、この年式だと初期型で、ギクシャクした動きや大きなシフトショックなど、あまり評判が良くなかったのだが、今回試乗した個体は非常に状態が良かった。これは取材先のRS UNOが、入念なフラッシングを行って添加剤を加えるなど、独自のノウハウでメンテしていたため。他のA/Tでも効果的とのことだった。やはりメンテナンスは経験豊富なショップに頼ることが肝要だ。

TOPICS

アクティブ・サス搭載のエグザンティアがあった!

エグザンティアには、日本には輸入されなかったトンガった仕様も存在した。アクティバと呼ばれるモデルは、ハイドラクティブⅡを進化させたアクティブ・サスペンション仕様。事実上のノンロール・コーナリングを可能にするという触れ込みだった。2リッター直4ターボ仕様もあった。

意外にも、ラリークロスで活躍していた!

ヨーロッパでは、ラリークロスと呼ばれる、ターマックとダートの両方を使い、複数車が同時に走るレースで、エグザンティアが使用されていた。1993~2000年に使用されたこのクルマ、ハイドロのまま4WD化され、エンジンは最終的に2リッター・ターボで700psあったとか!

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