BUYERS GUIDE

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プジョー2008が欲しい!! PEUGEOT 2008

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER宮越孝政
協力: コレツィオーネ

プジョー2008が欲しい!!

プジョー2008は、2012年秋のパリ・サロンでプロトが公開され、翌年欧州市場で市販された。

208のシャシー&コンポーネンツを利用し、全高を高めたSUV風モデルだが、4WDは用意されず、駆動はFFのみ。この割り切った考え方により、小さなボディながら広い室内と荷室を確保することに成功している。

日本では2013年秋の東京モーターショーで公開され、11月に日本仕様を発表、翌年2月に市販された。欧州市場ではディーゼル・エンジン車が主流だったが、日本では新開発の1.2リッター直3ピュアテック・エンジン(82ps)と、シングルクラッチ式セミA/Tである5速ETGの組み合わせを用意。ベーシックなプレミアムと、パノラミックガラスルーフなどを標準装備する豪華なシエロが設定された。

インテリアは、プジョー独特のいわゆるiコクピットを採用。また中央コンソール上に大型モニターを備えるが、ナビシステムはオプションだった。

2016年3月に、限定車クロスシティ(度々同名で特別仕様車を販売)として、1.2リッター直3ターボ(110ps)エンジンとアイシン製6速トルコンA/Tを搭載したモデルが発売される。

更に同年9月には、フロントまわりのデザインを見直した後期型にマイナーチェンジ。パワートレインは前述のクロスシティと同じものになり、豪華なアリュールと、スポーティなGT Lineの2種のグレードが用意された。その後も特別仕様車を度々発売し、装備を変更している。

フルモデルチェンジした2代目2008は2019年6月に発表され、2020年9月に日本市場にも導入されている。

EXTERIOR & ENGINE

小さくても実用性抜群のシティSUV

全高を1550mmに高めて、広い室内空間を確保しながら、充分スタイリッシュにまとめられたエクステリア。立体駐車場に入る高さなのもポイント。

ヘッドライトは上の細い部分がスモールで、ロービームはHID、中央がウインカーで、内側がハイビーム、下がフォグ。

テールライトは、中央が横長のスモールで、上外側がブレーキ、その下がウインカー、内側下がバック。

バンパー部右側のみにバックフォグが備わる。

前期型のエンジンは1.2リッター直3 DOHC/82ps。シングルクラッチA/Tの5速ETGが組み合わされ軽量化に貢献。車重は1160kg。

前期型のシエロはパノラミックガラスルーフを標準装備。電動スライド式シェードも備わる。

純正16インチ・アルミホイールに、205/55R16サイズのミシュラン・エナジーセーバーを履く。

INTERIOR & LUGGAGE

車内は前後とも予想以上に広くて快適

プジョー独特のi-コックピットを採用したインパネ。小径のステアリングの上からメーターを見るのだが、視線の移動は少ないものの、どうしても見えにくい箇所ができてしまうのが難点。

メーターは左右に楕円のような飾りが付く以外、比較的オーソドックスな配置。ただしi-コックピットのため中央下端は見えにくい。

上部のタッチスクリーンは、オーディオなどのコントロール用。現車はオプションのナビが装着されているが、ない個体も多い。

前席は大きめで座り心地がいい。シエロはテップレザーとアルカンターラのコンビシート。

後席は足元に余裕があり広く感じる。座り心地も前席同様に良いが、頭上はやや狭い印象。

ラゲッジルームも208より大幅に広い。トノカバーをした状態で360リッター、最大1172リッターの容量を確保。後席バックレストは6対4分割可倒式で、簡単にフルフラットにできる。

IMPRESSION

1.2リッターNAエンジンは非力な印象だが
街中の足と割り切ればかなり魅力的

今回お借りしたのは、2015年式(前期型)2008のシエロ。実はこの個体の年式と同じ2015年夏に、筆者はイギリスに旅行に行き、ディーゼル・ターボ・エンジン+5速M/Tの2008のレンタカーで1000マイル程を走った。小さな車体にも関わらず、余裕のある車内、快適なシートと乗り心地、更にはトルクフルで余裕のある走りに、すっかり感心させられた。では同年式の日本仕様はどうなのだろう?

シエロのシートはレザーとアルカンタラのコンビで、イギリスで借りたレンタカーよりずっと豪華。もちろん座り心地は良好で、パノラミックガラスルーフがあるため、車内は明るい。

ただ運転した感覚はかなり違っていた。日本仕様の84psを発生する直3 NAエンジンと5速ETGの組み合わせは、やはり非力な感じが否めない。ミッションをAUTOにしていると、1速で走り出して2速に入った途端に加速が鈍くなり、少々イライラしてしまう。このため流れをリードしたい時などは、マニュアルモードにして、パドルでシフトしていくことが必須となる。

それでもマニュアルモードだと、小排気量エンジンをM/Tでブン回して走る懐かしい感覚になり、これはこれで楽しい。また直3エンジンゆえフロントの荷重が軽く、ハンドリングは軽快。これもかつてのイタフラ製コンパクトカー風で楽しかった。

もちろん後期型のターボ・エンジンと6速A/Tの方が性能に余裕があるが、普段街中で足として使うのであれば、この前期型2008はかなり魅力的だろう。

SPECIFICATION
PEUGEOT 2008 CIELO
全長×全幅×全高:4160×1740×1550mm
ホイールベース:2540mm
エンジン形式:直列3気筒DOHC
総排気量:1199cc
最高出力:82ps/5750r.p.m.

最大トルク:12.0kg-m/2750r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トーションビーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):205/55R16

NEXT GENERATION MODEL

日本上陸したばかりの第二世代は3008風

プジョー2008は2019年6月に新型が発表され、同年末から欧州市場で販売されている。デザインはご覧のように3008と同様のテイスト。ボディサイズは4330×1770×1550mmで、初代後期型に比べて140mm長く、30mm幅広く、20mm低い。2代目208と同じCMPプラットフォームを採用。エンジンはガソリンが1.2リッターターボ(100ps、130ps、155ps)、ディーゼルが1.5リッターターボ(100ps、130ps)で、6速M/Tまたは8速A/Tが組み合わされる。またフルEVのe-2008も設定される。

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