MARKET INFORMATION
RHTとMTがやや高価になる傾向
探せば好みの仕様が見つかるはず
3代目ロードスターは2005〜2015年に販売されている。新車価格は当初ROADSTER(5速M/T)の220万円からVS(6速A/T)の260万円で、翌年登場のRHT は各々20万円高だった。一方2012年登場の後期型(NC-Ⅲ)最終仕様(2014年4月以降)では、ベーシックなS(ソフトトップ 5速M/T)の239.76万円からVS RHT(6速A/T)の302.4万円までがあり、特別仕様車は更に高価なものもあった。
現在の中古車相場だが、走行10万kmオーバーの個体や、大規模なモディファイが施された個体、修復ありの個体などを除き、大体50~220万円ほどになっている。新車価格がほぼ200万円台の国産車としては高めの相場だが、これはスポーツカーゆえだろう。
少しくわしく見てみよう。まず最もタマ数が豊富な2005~2008年の前期型(NC-Ⅰ)は50~180万円ほど、2008~2012年の中期型(NC-Ⅱ)は80~200万円ほど、2012~2015年の後期型(NC-Ⅲ)は140~220万円ほどといったところだ。また前期型の方がM/Tが多く、次第にA/T比率が増えていくようである。価格差は走行距離や状態の良し悪しで決まるようだが、やはり新車価格の高いRHTはやや高価になる。また特別仕様車はタマ数が極端に少ないが、あればやはり高価になるようで、中期型の20周年記念車でかなり高い個体もあった。また25周年記念車は極端に台数が少ないが、あればかなり高い価格設定になるだろう。
各種オプション装備も、装着されていれば価格にある程度反映されるが、新車時ほどの価格差とはならないようだ。またソフトトップ車の場合、防犯上の理由から据置き型のナビ・システムが装着されている個体は少ないとのこと。
自分が求めるものが何かをハッキリさせて中古車を探して欲しい。
2005~2008年 | 前期型(NC-Ⅰ) | 50~180万円 |
2008~2012年 | 中期型(NC-Ⅱ) | 80~200万円 |
2012~2015年 | 後期型(NC-Ⅲ) | 140~220万円 |
TROUBLE SHOOTING
01:トラブルとは基本的に無縁だが、ブッシュ類は早めに交換したい。
NC型ロードスターは年式の新しい国産車のため、トラブルとは基本的に無縁のクルマと言える。とはいえクルマの性格上、特にマニュアル・ミッション車の中には、ハードなサーキット走行などにより各部の劣化が目立つものもあるそうなので、注意が必要だ。A/T車の場合はそうした個体は極端に少ないという。また走行距離が少ない個体でも、年式が古い場合はラバー製のブッシュ類が硬化していることが多いので、新車から交換されていない場合は必ず交換したい。
02:幌の耐久性は上がっているが、消耗品の交換などは必要。
ソフトトップ車の場合、幌が折り畳まれる位置のゴム製ウェザーストリップが切れやすい。交換はウェザーストリップのみで可能のため、左右で数万円とのこと。またソフトトップそのものは、NA やNB の時代に比べて格段に耐久性が上がっているという。特にキャンバス製のものは丈夫とのこと。ビニール製は不注意から破れることもあると思うが、ある程度は補修可能だ。なお幌の傷みが進んだ場合は全体を交換するが、NC用は純正部品しかないとのこと。
03:本革シートは傷みやすいが、補修や再生は可能とのこと。
本革シートを装着した個体の場合、革の劣化はある程度覚悟しておく必要がある。特に使用頻度の高い運転席は、擦れやヘタリがどうしても生じやすい。またベージュなど薄い色の革の場合は、汚れもつきやすい。こうした革シートの補修や再生は、専門の業者に依頼すれば可能とのこと。またヘッドライトのレンズが曇りやすいそうだが、ディーラーでは専用のクリーナーで磨いて落としているそうだ。ただ完全に落ちないものもあるそうなので、ご注意を。
04:認定中古車を購入すれば、1年間の保証が付いてお得。
この他ソフトトップ車の場合、車体側のドレン(水の通り道)がゴミなどで詰まると、室内に雨水が流れ込む可能性が高まるとのことなので、木の下などに駐車するのはなるべく避けたい。一方パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)に関しては、これまで大きなトラブルの報告はないそうだ。
なおマツダ・ディーラーで中古車を買う場合、登録から7年/7万㎞以内であれば認定中古車となり、1年間の保証が付き、全国どこでも納車が可能とのこと。
TOPICS
ロードスターにスピードスターがあった?
2009年9月のフランクフルトショーに出展された「MX-5 Superlight version」は、ロードスター誕生20周年を記念したショーモデル。フロントとサイドのウィンドーやソフトトップ、ドアハンドル、ミラー、オーディオ、インテリアトリム、エアコン、ダッシュボードフレーム、センターコンソール、アームレストなどを廃して軽量化し、1tを切る車重を実現していた。マツダ版スピードスターといったモデルと言える。


