BUYERS GUIDE

<バイヤーズガイド>
ホントに買っていいんですか?
気になるクルマをユーザー目線で掘り下げます

ルノー・スポール・スピダーが欲しい!! RENAULT SPORT SPIDER

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER宮越孝政
協力: オート・ポワ・ルージュ

MARKET INFORMATION

新車販売終了から20年余の間、ほぼ中古車価格に変化がない

ルノー・スポール・スピダーの新車価格は420 万円だったと記憶しているが、現在流通している中古車の価格は、250~400万円ほど。実はティーポ誌面では1999年2 月号にバイヤーズガイドを掲載しているのだが、この時は中古相場が300~350 万円と書かれていた。またその10 年後、2009 年10 月号の巻頭特集で取材した際は、「200 万円台後半から高くても350万円」との記述があった。

ということは、販売終了直後から現在に至るまで、中古車価格がほとんど変わっていないことになる。ケータハム・セブンやロータス・エリーゼも似たような傾向だが、ここまで極端に中古車相場が変わらないクルマは珍しい。その中で価格の差は、走行距離や車検の有無、オリジナルかどうか、塗装などの程度が良好かどうか、などによる。

今回取材した個体はフランス・モータースが輸入したパルブリーズのディーラー車だったが、並行輸入車とディーラー車の間でクルマの仕様差がほぼないため、価格差もほとんどない。

またボディカラーは、やはりメタリックイエローの人気が高いようだが、これもカラーによる価格差はないとのこと。さらにソットヴァンとパルブリーズによる価格差も特にないそうだ。

今後スピダーの中古車価格は、高くなることはあっても、安くなることはないと思われるので、買うなら今のうちかも知れない。

1996~1999年式250~400万円
(2020年調べ)

TROUBLE SHOOTING

01:軽量であるゆえに壊れにくかった

スピダーはレース用に開発されたクルマだけに、非常に軽量だった。ロータス・エリーゼよりは重かったが、それでも900 kg 台に収まっていた。このため各部は壊れにくく、生産終了から20 年以上を経た現在でも、多くの車両が生き残っている。メンテナンスの面でも、各種オイル、ブレーキ、クラッチ、タイミングベルトなど、消耗品の交換に注意すれば、それほど深刻なトラブルの恐れはないはずだ。

02:新品パーツがない場合もあるので注意

ウィークポイントとしては、クラッチワイヤーやアクセルワイヤーが、取り回しが複雑な分切れやすい。にも関わらず、既にパーツの入手が難しく、旧いワイヤーにグリスをコーティングして延命使用しているそうだ。数がまとまれば、作れる可能性はあるそうだが……。またボディパーツも新品部品はないので、クラッシュした場合は破片を全て回収し、再生して使用するか、中古部品に交換するしかない。

03:直せるものは直す! のが基本

ブレーキマスターが抜けたり、ドライブシャフトのインナーブーツ内でオイル漏れを起こす症例もあるが、これらはパーツの入手が可能だという。またイモビライザーの受信側が壊れることもあるが、他のルノー車の部品を加工して修理できるとのこと。

標準で備わるビルシュタインのショックアブソーバーは、減衰が弱まったら、オーバーホール可能なので、ショップなどで相談してもらいたい。

04:運転する前に異常がないかチェックを

エンジンやミッションは基本的に丈夫なものの、シリンダーヘッドからのオイル漏れや、樹脂製パーツの破損など、経年劣化からくるトラブルは避けられない。普段毎日乗るのであれば良いが、クルマの性質上どうしても置きっぱなしにしてしまいがちで、劣化が進んでしまう可能性も高い。乗る前に必ずエンジンフードを開けて、液体漏れなどがないかチェックをしてからドライブしてもらいたい。

TOPICS

全日本GT選手権にも参戦した!

スピダーは全日本GT選手権(現スーパーGT)に出場したこともある。本国との太いパイプを持つ、ルノーのスペシャリスト「SiFo」の藤井照久代表が、スピダー・ワンメイクレース仕様車をベースに、クリオ・マキシのエンジンを搭載し、JGTC GT300クラスに適した独自の改造を施したマシンを用意。1997年第2 戦富士ではエンジントラブルで予選落ちしたものの、第6戦SUGOに砂子智彦/吉富章組で挑み、決勝に初出場。クラス18位で完走を果たしている。

1997年JGTC第7戦SUGO の模様をレポートする、ティーポの記事。藤井代表の寄稿も掲載。

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