BUYERS GUIDE

<バイヤーズガイド>
ホントに買っていいんですか?
気になるクルマをユーザー目線で掘り下げます

アルファロメオ・ブレラが欲しい‼ ALFA ROMEO BRERA

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾

アルファロメオ・ブレラが欲しい!!

アルファロメオ・ブレラは、2002年のジュネーブショーでコンセプトカーとしてデビューした。その名はミラノの芸術の拠点のような建物と、通りの名に由来するが、その名に恥じぬジウジアーロによる美しいクーペボディを持っていた。メカニズムはマセラティ・クーペ/スパイダーのものを利用しており、多分にデザイン・スタディ的な意味合いが濃かったが、発表されるや大きな話題となり、アルファロメオはこのデザインを次期2+2クーペに用いることを決定する。

コンセプトカー発表から3年を経た2005年のジュネーブショーで、量産モデルが登場。ベースとなったのは同時に発表された159で、横置きエンジンのFFまたは4WDとなったため、プロトタイプとは各部のデザインが微妙に変更されていた。また159同様、シャシー&エンジンは、ゼネラルモータースと共同開発された。

この年秋にヨーロッパ市場で発売され、翌年春には屋根を取り去ったスパイダーも発表。ほぼ時を同じくして、日本市場でブレラが発売された。最初に導入されたのは、185psを発揮する2.2リッター直4DOHC16バルブの直噴エンジンを搭載し前輪を駆動する2.2JTSと、これに大型のガラスルーフを装着した2.2JTSスカイウインドー、そして260psを発揮するV6DOHC24バルブの直噴エンジンを搭載し4輪を駆動する3.2JTS Q4スカイウインドーの3種で、全て6速M/Tを装備していた。

この年秋には姉妹車のスパイダーも日本に導入。更に2007年春には、3.2にトルコン6速A/TのQトロニック、2.2にシングルクラッチ・セミA/Tのセレスピードが搭載される。この際M/Tは左ハンドル、A/Tは右ハンドルの設定となった。

2008年に特別仕様車を2種発売。2009年秋にはグレード体系を見直し、ポルトローナ・フラウ製革内装など豪華な装備を持つプレミアムと、19インチホイールやスポーツサスを持つスポーティなTIを2.2と3.2に設定。全車スカイウインドー&A/T&右ハンドル化された。

2010年に、艶消し塗装の3.2JTS Q4 イタリアインディペンデントを限定導入。2011年をもって新車の販売を終了した。

EXTERIOR & ENGINE

存在感抜群のスタイリッシュ・クーペ

コンセプトモデルではCピラーがもっと寝ていたが、量産モデルは角度が立っている。このため2ドアワゴン的な使い方も可能だ。それでいて美しさが損なわれていないのは流石。取材車両は2006年式2.2JTSスカイウインドーの6速M/T。
ヘッドライトは外からロービーム、ウインカー&スモール、ハイビーム。バンパー下はフォグランプ。
テールライトは4つの部分が別々に点灯。一番内側のライトは右がバックフォグで、左がバック。
リアゲートの下端部分に着くアルファロメオ・バッチと美しい字体のブレラの文字エンブレム。
エキゾーストパイプは角型の4本出し。その中央部分はディフューザー状になっている。
GM系のアルミブロックに独自のヘッドを組み合わせ、吸排気双方に可変バルブタイミング・システム「ツインフェイザー」を採用した、2.2リッター直4JTS(直噴)エンジン。185psを発揮する。
初期の2.2JTSでは非装着車も選べたスカイウインドー。大型のガラスサンルーフで、開閉はできないものの解放感は抜群。
タイヤは前後共225/50R17サイズで、現車はピレリPゼロ・ロッソを装着。ホイールは純正の5本スポークタイプを備える。

INTERIOR & LUGGAGE

お洒落なロングツアラーに相応しい内装

インパネやステアリングはベースとなった159と同じだが、違和感はない。各部の質感は大幅に改善された。
メーターは159とデザインが異なるアナログ2眼式で、中央にデジタルで様々な情報が表示される。
センターコンソールはエアコンの吹き出し口、3連メーター、オーディオ、エアコンのコントローラーなどで構成される。
6速M/Tのシフトレバーは適度に節度があって扱いやすい。日本に輸入されたM/T車は全て左ハンドルとなっている。
スカイウインドーはガラスの開閉こそできないが、シェードが電動で開閉でき、疑似オープンエアが楽しめる。
シェードを閉めてしまえば通常のルーフと同じ。断熱性にも優れる。ただし後席の頭上空間は狭くなってしまう。
ハイバックタイプのフロントシートは大きさも十分で座り心地が良い。革は他の色も選択可能だった。
リアシートにはセンターアームレストまで備わるが、頭上空間が小さく大人が長時間座るのは厳しい。
開口部は大きいが敷居が高いトランクスペース。容量は通常300リッターと十分な大きさ。床下にも収納スペースが用意される。
後席の背もたれは6対4分割可倒式で、最大610リッターまでトランク容量を拡大できる。これなら長期の旅行も可能だろう。

IMPRESSION

前席の2人を快適にもてなす洗練されたドライブフィール

お借りしたブレラは、最初期の2006年式2.2JTS スカイウインドー(6速M/T)で、ポルトローナフラウ製本革内装を持つ、極上車だった。落ち着いた濃い赤のメタリックに塗られたボディは、ただ止まっているだけで絵になる美しさ。特に、太めのCピラーからテールゲート周辺の造形は、2+2クーペとして抜群のカッコ良さだ。

インパネなどは159と多くを共用しているが、違和感は全くない。フロントシートは座面も背面も大きく、座り心地がいい。特に腿の裏側が適度に支えられるため、長距離でも疲れなさそうだ。逆にリアシートは頭上空間が足りず、子供用か荷物用と割りきるべきだろう。また太いCピラーのため、斜め後方の視界はあまり良くないので、注意が必要だ。

走り出すと、当たり前だが159の2.2と非常に良く似ている。185psの2.2リッターJTSエンジンは、とりたててパワフルでも官能的でもないが、黙々と必要な力を発揮させてくる。ただ、6速M/Tでこれを走らせる作業は、存外に楽しい。足周りは159に比べるとやや硬めだが、不快な印象は全くなく、高速道路で段差を超えるような場合も、ショックは殆ど伝えてこない。ハンドリングは車重があるので軽快な感じはないが、街中で走る限りは正確にノーズが向きを変えてくれる印象だ。

やはりブレラには、大人が休日を優雅に過ごすための高速ツアラー的な使い方が似合う。久々にドライブして改めてそう思った。

SPECIFICATION
ALFA ROMEO BRERA 2.2JTS SKY-WINDOW 6M/T
全長×全幅×全高:4415×1830×1365mm
ホイールベース:2530mm
車両重量:1580kg
エンジン:直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量:2198cc

最高出力:185ps/6500r.p.m.
最大トルク:23.4kg-m/4500r.p.m.
サスペンション(F/R):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):205/50R17

1 2 3