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アルファロメオ164が欲しい!! ALFA ROMEO 164

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力:コレツィオーネ(http://www.collezione.co.jp/

MARKET INFORMATION

現存する個体は整備済がほとんど
希少なQ4はFFより大幅に高価

アルファロメオ164は、生産終了から20年以上が経過したクルマのため、現在市場で流通している個体は極めて少ない。今回大手中古車サイトで検索したところ、2台がヒットしたのだが、どちらもお馴染みのコレツィオーネの在庫車両だった。

同社の成瀬健吾代表によれば、「たまたま買取と委託で2台が揃っただけです。最近は年に数台取り扱うくらいでしょうか?」とのこと。今回その2台をご紹介しているわけだが、どちらも非常に良いコンディションに保たれている。成瀬代表によると、「現在も継続して車検を取得している個体は、前オーナーが手をかけて大切に乗ってきたものがほとんどです」だそうで、逆に言えば、程度が良くないものは売り物になり難いということだ。

価格的には、年式やエンジンに関係なくFFの4速A/T仕様が70~180万円ほど。FFでもスポーツ仕様のQVは、200万円前後するものもあるとのこと。

一方当時としては最先端の4WD機構を持つQ4は、他のグレードとは別格のステイタス性と人気があり、価格も高い。安くても150万円程で、走行距離が少なく状態が良い個体は、400万円近い値段が付く場合もある。

いわゆるヤングタイマー世代のアルファロメオの中でも、164はやや異質な魅力のあるクルマと言える。様々なアルファを経験してきた、違いのわかる人にこそ乗ってもらいたい!

FFモデル1989~98年式70~220万円
Q41994~98年式150~400万円
(2021年3月調べ)

TROUBLE SHOOTING

01:タイミングベルトは早めの交換を

アルファ164は1980年の設計ゆえ、メンテナンスフリーというわけにはいかない。いわゆる消耗品は、なるべく早いタイミングで交換しておきたい。特にV6エンジンのタイミングベルトは、3~4万kmまたは数年に一度の交換が必要。目視でも劣化は確認できるので、不安ならショップと相談して欲しい。またエンジンオイル漏れも起きやすいが、漏れる部分を確認した上で、対策を行いたい。

02:Q4のヴィスコマティックは駆動の確認を

重いV6エンジンをフロントに横置きするためか、パワーステアリングはアシスト容量が不足気味で、オイル漏れなどのトラブルを起こしやすい。またドライブシャフト・ブーツなどゴム類も劣化しやすいとのこと。更にQ4のヴィスコマティックは、電子制御ユニットの故障で、後輪が駆動しないこともある。パーツ入手が難しいそうなので、購入の際はリフトで上げて駆動を確認しておきたい。

03:電装系パーツはある程度妥協も必要

電装系パーツのトラブルは、この時代のイタリア車のお約束。根気よく解決したい。エアコンのステップモーターユニットや、パワーウインドウやパワーシートのスイッチなど、壊れやすいとされる部分はチェックを。また内装のセンターコンソール・スイッチは、作動不良を起こしやすい上に、液晶表示が消えてしまうことも多い。全面的な修復はかなり難しいので、ある程度妥協は必要かも……。

04:経験豊富なショップを見つけておきたい

スッド系小型車以外では、アルファ初のFF車ゆえ、経験不足が影響している部分もある。例えばエンジンマウントの劣化はかなり早く、特にM/T車はその傾向が強いとのこと。発進時のスナッチが大きければ交換が必要だ。いずれにしても、現代の路上で164に乗るには、この頃のアルファロメオのメンテナンスの経験が豊富なショップを、主治医として確保しておく必要があるだろう。

TOPICS

プロトタイプも個性派揃い

164ベースのコンセプトカーも個性的なものばかりだった。1991年のジュネーブショーに出展されたプロテオは、ヴィスコマティックを採用した、折り畳みルーフ付のスポーツカー。164 Q4はこのメカニズムを流用した形だ。

一方1987年に試作された164プロカー4は、3.5リッターV10エンジンをミッドに積む、164の皮を着たグループCマシン的なレーシングカー。選手権構想自体がキャンセルされたため、実戦で走ることはなかった。

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