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シトロエンC3(2代目)が欲しい!! CITROËN C3(II)

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾

シトロエンC3(2代目)が欲しい!!

2代目シトロエンC3は2009年に発表された。基本的なコンセプトとメカニズムは先代C3&C4からの踏襲で、サスペンションは前ストラット、後トーションビームとオーソドックス。ボディは先代同様、曲線主体の5ドアのみの設定(先代にはプルリエルもあったが)とされた。ボディサイズはやや拡大され、これに伴い居住空間は特に後席が改善されていた。またゼニス フロントウインドウと呼ばれる、ルーフ前端部分までフロントガラスを延長した、開放感溢れる仕様も用意されるのが特徴だった。

日本には2010年5月に導入されたが、エンジンはBMWとPSAが共同開発した120psの1.6リッター直4で、ミッションはAL4型4速A/Tが組み合わされた。日本仕様は全車にゼニスウインドウが装備されていた。またオートエアコンやバックソナーといった装備の違いで、ベース車とエクスクルーシブの2グレードが用意されたが、当初はベース車にESPが設定されていなかった。

2012年にベース車の仕様が見直され、セダクションと改称。ESPも標準装備となった。またたびたびお買い得な特別仕様車が限定発売され、その後も数多く登場した。

2013年7月に、フェイスリフトされたモデルが日本で発売されたが、この段階ではメカニズムの変更はなかった。

2014年2月に、プジョー208などと同じ、84psの1.2リッター3気筒エンジンと、5速ETG(シングルクラッチ・セミA/T)に両グレードとも変更された。出力は下がったが、ドライバビリティは改善され、燃費も大幅に向上している。

2017年7月に、3代目C3が日本に導入され、販売を終了した。

EXTERIOR & ENGINE

明るく爽やかな印象のコンパクト・ハッチ

旧型のイメージを残しつつ、洗練された印象のデザインとなった2代目C3。全長と全幅は105mmと60mm大きくなっている。取材車両は2010年式のエクスクルーシブで、ボディカラーはブルーボッティチェリ。
ヘッドライトは外がロービームで、中がハイビーム&スモール、内がウインカー。バンパーにフォグが備わる。
テールライトは上2個がブレーキ&スモール、中がウインカーで下がバックフォグだが、左側は下がバックになる。
BMWと共同開発された1.6リッター直4エンジンは120ps/16.3kg-mを発揮。AL4型4速トルコンA/Tと組み合わされる。
195/55R16のタイヤとアルミホイールを装備。ベースグレードも16インチのアルミホイールを標準装備する。

INTERIOR & LUGGAGE

柔らかなシートで快適なドライブを約束

奇をてらったところのないオーソドックスなインパネまわり。ステアリングは下端がカットされた形状。
メーターは中央にアナログのスピード、左にタコ、右にデジタルで各種情報が表示されるコンビという配置。警告灯があちこちに散らばるのが面白い。
センターコンソール部にエアコン関係とオーディオの操作系を集約。その上の吹き出し口左側の丸いものは、パルファムエアフレッシュナー。
フロントシートは小振りながら、腰をきちんと支えてくれる形状で快適。表面のソフトさも好印象。
リアシートは足元も頭上空間もまずまずのスペースを確保している。中央の足元が狭いのが残念。
ゼニス フロントウインドウはこのように開放感抜群。エクスクルーシブは中央にアンビエンスライトが備わる。
陽射しが眩しい場合は、シェードをサンバイザーごと手動でスライドできる。ここまで出せば通常の窓と同じだ。
トランクは通常状態で300リッターの容量を確保しているが、後席は6:4分割可倒なので、用途に応じた使い分けができる。ただしかつてのフランス車では当たり前のようについていたダブルフォールディング機能は備わらない。

IMPRESSION

フワリとした乗り心地は健在
パワステやA/Tも自然で感心

爽やかなブルーのボディのドアを開けて乗り込むと、まずゼニスウインドウのガラスサンルーフの比ではない開放感に驚く。陽射しが強いと眩しいが、シェードを下げれば気にならない。

シートは小振りだが腰を的確に支えてくれる印象で、表面が柔らかいこともあってとても快適だ。エンジンをかけて走り出すと、シトロエンらしいフワリとした優しい乗り心地に思わず癒される。全長が4メートルに満たないコンパクトカーとは思えないほど。いわゆる「バネのシトロエン」の最大の魅力は、ここにあると言えるだろう。

一方、登場時点で既に古臭いと言われていた1.6リッター直4エンジンとAL4型トルコン式4速A/Tの組み合わせに関しては、正直に言って予想以上に良かった。エンジンは排気量が大きいため、トルクが低速から太く、回転の上がり方もスムーズ。またA/Tは制御が大幅に進化していて、かつて見られたギクシャク感は一掃されていた。もちろん4速しかないのは高速道路などで燃費と騒音の面で苦しいが、街中主体の使い方であればこれで十分と思えた。

電動パワーステアリングのフィールも大幅に改善されて自然だったし、止まる直前カックンとなるブレーキのオーバーサーボ的挙動も見られなかった。

スペック的にはVWポロといったライバル車に見劣りする2代目C3だが、実用域での快適さはそれを上回る。先入観なしに試してもらいたい1台だ。

SPECIFICATION
CITROËN C3 Exclusive
全長×全幅×全高:3955×1730×1530mm
ホイールベース:2465mm
車両重量:1210kg
エンジン:水冷直4 DOHC 16 バルブ
総排気量:1598cc
最高出力:120ps/6000r.p.m.

最大トルク:16.3kg-m/4250r.p.m.
トランスミッション:4速A/T
サスペンション(F/R):ストラット/トーションビーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ ディスク
タイヤ(F&R):195/55R16

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