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ルノー・メガーヌR.S.が欲しい!! RENAULT MEGANE R.S.

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER奥村純一
協力: ルノー東京有明

ルノー・メガーヌ(3代目)R.S.が欲しい!!

第3世代のルノー・メガーヌは、2008年10月のパリ・サロンで発表された。その高性能仕様であるルノー・スポール(R.S.)が発売されたのは翌年3月。日本導入は2011年2月まで待たなくてはならなかった。

スペシャルティ感が高いデザインの3ドアハッチバックをベースに、前後オーバーフェンダー&スポイラーを与えたボディを纏う。基本的に先代を踏襲するシャシー&サスペンションは大幅に強化され、LSDやブレンボ製ブレーキ、調整可能なESP&スロットルレスポンスなどを装備。2リッター直4ターボ・エンジンは当初250psを発揮した。また内装にはレカロ製バケットシートなど、走り優先の装備が採用された。

日本には、ハードなシャシーカップを備えた左ハンドル車がまず導入される。特別仕様車(その後も数多く誕生)が数種登場した後、2012年7月にマイナーチェンジ。エンジンが265psとなり、右ハンドル化も実施された。また内外装も細かく変更となった。

2014年6月には、フロントデザインを変更し、装備内容を見直した。また2015年1月には、更に高性能なR.S.トロフィー・シリーズを限定発売。273PSとなったエンジンを搭載し、最もスポーティなトロフィーRは、後席を取り外してまで軽量化を徹底しており、左ハンドルのみの設定だった。

2016年10月からは273psエンジンが標準となるR.S.273に進化。

メガーヌ(3代目)R.S.の生産は2016年に終了したが、日本では2017年の最終限定車をもって販売を終了した。

EXTERIOR & ENGINE

3ドアハッチバックとクーペの
中間的な独特のフォルム

滑らかに後方に向け下がったルーフがリアウインドウに繋がるデザインが秀逸。現車はルーフを黒く塗っており、より個性的な雰囲気となっている。撮影車両は2011年型の前期モデル。

ヘッドライトは内からスモール、ハイビーム、HIDのロー&ハイ、ウインカー。下はポジション灯。

テールライトは上がスモール&ブレーキ、下はそれぞれ独立したデザインのウインカーとバックランプが配置される。

リアバンパー下部左右に配置されるのはリフレクターとバックフォグ。バンパー形状に合わせたデザインとなっている。

初期型では250psを発揮する2リッター直4ターボ・エンジン。低回転からトルクフルで、街中でも扱いやすい。

リアエンド最大の特徴は、センター出しエグゾーストパイプ。空力効果の高いリアディフューザーも備わる。

現車のドアミラーには、カーボン調フィルムが貼られているが、ノーマルは艶ありのブラック。

純正ホイールに235/40R18サイズのミシュラン・パイロットスポーツを装着。ブレーキはブレンボ製。

INTERIOR & LUGGAGE

ハード過ぎないスポーティさが
魅力のインテリア

黄色のアクセントを多用したインテリア。インパネの形状はエクステリア同様、緩い曲線と直線が主体。現車はフェイシアの上に2DINナビが後付けされている。

初期型はタコメーターが黄色で、右にデジタルのマルチ表示と燃料系を配置しているのが特徴。

前席はレカロのバケットタイプ。最初期型は全面ファブリック張りで、黄色のステッチなどが入る。サイドサポートが大きくタイトだが、座ってしまえば快適。

後席は座面に厚みがあり座り心地がソフト。着座位置は低めにしてあるが、それでも頭上の空間はやや窮屈。シートベルトは全席分が黄色となる。

センターコンソール中央の部分は常にRENAULT SPORTの文字を表示。その下に、カード型キーを差し込む穴とスタートボタンを配置。

ラゲッジスペースは通常状態で344リッターの容量を誇る。後席はバックレストが6対4分割可倒するだけでなく、座面も分割でダブルフォールディングすることが可能。

IMPRESSION

踏めば豪快フレンチロケット
街中でも扱いやすく楽しい

今回お借りしたメガーヌR.S.は2011年式の最初期型で、ルーフをメタリックブラックで塗装、ミラーやドアノブにカーボン調シートを貼るなどした1台。2012年7月以降は、トロフィーRなどを除き右ハンドルに統一されるので、左ハンドルのR.S.は貴重と言える。

シートはレカロのバケットタイプで、乗り降りするのにサイドサポートが邪魔でかなり苦労するが、収まってしまえば身体を巧みに支えてくれて心地よい。ただ、黄色く塗られたタコメーター以外のメーターは色が沈んで読み取り難く、この後のモデルでは改良されている。

やや重めのクラッチペダルを踏み、ギアを入れて走り出す。日本仕様のR.S.はほぼ全車シャシー・カップと呼ばれる硬い方の足周りだが、街中で走っていても、235/40R18サイズのタイヤがドタバタするような印象は皆無。むしろ乗り心地が良いとさえ感じられるほどだ。

エンジンは低回転からトルクがあり、ポンポンとギアを上げていっても軽快に走れる。ただ前が一瞬空いた時にアクセルを開けたところ、3500r.p.m.くらいからのけぞるような加速を示し、ニュルブルクリンク最速FFの座を争ってきた性能の片鱗が垣間見られた。

電動パワーステアリングは、2代目メガーヌの時代に比べれば大きく進化しており、現代の感覚でも違和感はほとんどない。

日常的に使えて、いざとなればサーキット走行も愉しめるメガーヌR.S.は、FFのポルシェ911のようなクルマと言えそうだ。

SPECIFICATION

RENAULT MEGANE R.S.
全長×全幅×全高:4320×1850×1435mm
ホイールベース:264mm
車両重量:1430kg
エンジン:直列4気筒DOHC 16バルブターボ

総排気量:1998cc
最高出力:250ps/5500r.p.m.
最大トルク:34.7kg-m/3000r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):235/40R18

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