BUYERS GUIDE

<バイヤーズガイド>
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RENAULT LUTECIA

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力: ルノー東京有明

ルノー・ルーテシアが欲しい!!

4代目ルノー・ルーテシア(日本以外ではクリオ)は、2012年7月に発表された。3ドアが廃止され5ドアのみ(地域によってはワゴンも用意)となり、そのデザインはローレンス・ヴァン・デン・アッカーが担当した。

ホイールベースが25mm、トレッドが前45mm、後50mm拡大されたシャシーに前ストラット、後トレーリングアームのサスペンションを組み合わせる。

日本では2013年9月に発売され、当初1.2リッター直4直噴ターボ・エンジン(120ps)と、6速EDC(デュアルクラッチA/T)を搭載した3グレードが導入されている。更に11月には、1.6リッター直4直噴ターボ・エンジン(200ps)と6速EDCを搭載したルノー・スポール(R.S.)も登場。シャシー・スポールとハードなシャシー・カップの2種が当初用意された。

2014年7月に1.2リッターターボで足まわりを強化したGTを追加。12月には0.9リッター直3ターボ・エンジン(90ps)と5速M/Tのゼンを限定発売した。

2015年11月に、出力を220psとし、足まわりなどを強化したR.S.トロフィーを発売。また2016年2月には、ゼンとインテンスのエンジンが118ps(トルクは向上)となった。

2017年2月に各部を改良した後期型が登場。1.2リッターターボ(118ps)+6速EDCの3グレードに加え、7月には1.6リッターターボ+6速EDCのR.S.が3種(シャシー・カップが復活)、10月には0.9リッターターボ+5速M/Tのゼンも追加された。なお限定車などは別項をご覧いただきたい。

EXTERIOR & ENGINE

コンパクトでも存在感のあるスタイル

現チーフデザイナーである、ヴァン・デン・アッカー氏がルノー移籍後初めて全てを手掛けたモデルとなる。ハッチバックは5ドアだけになり、後席のドアハンドルはCピラーに内蔵された。R.S.でもオーバーフェンダーは採用されていない。取材車両は2016年式のR.S.シャシースポール。

スモール&ウインカー一体型のヘッドライトは、下段内側がロービーム、外側がハイビームとなる。バンパー部はデイライト。テールランプはスモール& ブレーキ、ウインカー、バックフォグ。先代モデルでは対向ピストンキャリパーを採用していたが、このモデルからは片押しのオーソドックスなタイプに。タイヤサイズは205/45R17。

ルノー・スポールは、角型二本出しエキゾーストエンドをはめ込んだリアディフューザーを装着する。カッコだけでなく実際にダウンフォースを発生する。

200psを発揮する1.6リッター直4ターボ・エンジン。フラットトルクだが、踏めば豪快な加速を楽しめる。ミッションはEDCのみの設定となる。

INTERIOR & LUGGAGE

スポーティかつ快適なインテリア

シフト用パドルを備えた小径で、底部がフラットなステアリングがスポーティさを主張する。メーターの配置などはユニークで、遊び心も感じられる。

中央にデジタルの速度計、左にアナログの回転計、右に燃料系などを配したユニークなメーター。視認性は高い。

現車はSDナビシステムを装着。オレンジのアクセントが入ったセレクターレバーの手前に、R.S.ドライブの切り替えスイッチがある。

フロントシートは全体に厚みがあり、サイドサポートは大きめ。更に座面も柔らかいため、包み込まれるような感覚で、座り心地がいい。

後席はやや平板で座面も小さいが、座り心地は悪くない。足元は、前席に大きな人が座ると狭いがまずまずの広さ。十分に実用的な印象。

荷室容量は通常状態で300リッターと、このクラスとしては標準的なサイズ。後席バックレストは2座分と1座分を分けて倒せる。両方を倒すと段差が生まれるが、使い勝手は良さそう。

IMPRESSION

R.S.でもシャシースポールなら
ファミリーユースでも使える!

今回お借りしたのは2016年式R.S.シャシー・スポール。乗り込むと、まずシートが厚手な上サイドサポートも大きめで、それこそ包み込まれるような感じとなって心地よい。

エンジンをかけ、3つのモードを選択できるR.S.ドライブを、ノーマルのまま走り出す。先代ルーテシアIII R.S.は、NAエンジンと6速M/T、ハードな足まわりで、懐かしいホットハッチそのものだったが、このクルマは一気に時代が進んだ感じだ。

街中を走る限り加速はそれほど強烈ではなく、EDCのお陰もあり静かでスムーズ。しかもこのシャシー・スポールは、サスペンションがシャシー・カップに比べてしなやかで、17インチタイヤを履くこともあり、乗り心地も快適だ。これなら家族を乗せても、全く不満はないだろう。

では遅いのか? と言われたら、そんなことは決してない。ノーマルモードでも踏めば、フラットなトルクでグイグイ車速を伸ばしていく。更にスポーツモードに切り替えれば、より素早い吹け上がりとなり、変速スピードも速まる。このため積極的に運転を楽しむべく、ついパドルでシフトしてしまった。実は更にレースというその上のモードが用意されているのだが、一般道で試すのは遠慮しておいた。

ハンドリングはゆっくり走っていても、とにかくよく曲がるという印象だ。ただしステアリングは切れ角があまりなく、狭い所でのターンはしにくかった。シャシー・スポールは数が少ないようだが、日常的に使え走りも愉しめるハッチバックは貴重だろう。

SPECIFICATION

RENAULT LUTECIA R.S. CHASSIS SPORT
全長×全幅×全高:4105×1750×1435mm
ホイールベース:2600mm
車両重量:1280kg
エンジン形式:直4DOHC16V+ターボ

総排気量:1618cc
最高出力:200ps/6000r.p.m.
最大トルク:24.5kg-m/1750r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):205/45R17

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