BUYERS GUIDE

<バイヤーズガイド>
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RENAULT KANGOO II(EARLY MODEL)

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力: ルノー東京有明

ルノー・カングーII(前期型)が欲しい!!

基本は商用車ながら、ミニバンとしても高い完成度を誇り、初代が大人気となったルノー・カングー。その2代目モデルは2007年秋のフランクフルト・ショーで発表され、2009年9月に日本で発売された。

初代に比べて全長は180mm、全幅は155mmも大きく、車重は250kgも重いため、日本での売れ行きが心配されたが、結局大ヒットとなった。

日本仕様はリア左右スライドドアと後部観音開きドアを持つタイプで、エンジンは直4 DOHC1.6リッター/105psのガソリンのみ。ミッションは5速M/Tと4速A/Tが用意された。

2010年6月に、未塗装バンパーで特別色を採用した限定モデルのクルールを初めて発売。これが人気を呼び、2013年のマイナーチェンジまでに、色や細部を変えたものが計4回導入された。

2010年9月には、4座のショートボディに後部大型スライドルーフを備えたビボップを発売。5速M/Tのみで、ツートンの限定仕様と標準車を用意したが、1年余で販売を終了した。

2011年9月には内外装の細部やシート生地を小変更。更に2012年3月には、ビボップと同じ前後バンパーや各種豪華装備を採用した上級グレードのイマージュを追加した。全てメタリック塗装で4速A/Tのみの設定。

同年11月にはお洒落な限定車ショコラを発売。そして2013年6月には、内外装をシンプルに仕立てたオーセンティックを限定発売している。

同年8月にビッグマイナーチェンジを受けた後期型が発売されている。

EXTERIOR & ENGINE

機能最優先なのに優しさを感じるデザイン

機能最優先の商用車がベースなのに、どこか優しくて、かわいらしさも感じさせるデザインを採用。

ヘッドライトはロー&ハイ兼用のH4タイプ。内側がスモールで、外側がウインカー。バンパー部はフォグ。

テールランプは上からウインカー、スモール&ブレーキ、バックの順で、バンパーに付くのはバックフォグ。

エンジンは1.6リッター直4 DOHC16バルブで105ps。大きく重くなったボディには少々非力だが、街中で走る分には痛痒を感じない。

スチールホイールに樹脂製キャップの組み合わせ。タイヤは195/65R15のミシュラン・エナジーセーバー。

INTERIOR & LUGGAGE

商用車ベースとは思えぬほどの快適空間

全体に有機的な曲線でデザインされたインパネ周り。各部の操作は、初めて乗っても非常にわかりやすい。

メーターは中央が速度で、その下に距離や平均燃費などを表示。左が回転、右は燃料と水温にシフトなど。

A/Tセレクターレバーはインパネから生えるタイプ。その上にオーディオとエアコンのコントロール。ナビ後方は時計、温度、周波数他を表示。

一見平板だが座り心地に優れたフロントシート。表面はベージュがかったグレーでボーダー柄、横と後ろは濃いグレー。

後席は座面、背面とも短いが、ヘッドレストを伸ばすとちゃんと大人3人が座れて居心地が良い。

前席背面には樹脂製のピクニックテーブルが備わる。滑りやすいし危険なので、停車中の使用が望ましい。

通常状態で660リッター、ダブルフォールディングした状態では2866リッターまで拡大できるラゲッジスペース。後席の折り畳みはシート上のレバーを引くだけで簡単に行える。

IMPRESSION

ふんわり快適な乗り心地が最大の魅力

2代目カングー前期型は、日本発売直後の2010年にティーポ主体で日本一周イベントを行い、筆者もあちこちで運転させてもらった。その後も関係者で購入する人が多く、非常に身近なクルマという印象だ。

それでも運転するのは久しぶりで、運転席に座るとまずその座り心地の良さに改めて感心させられる。見た目はただの平板なシートなのだが、お尻から腰にかけて微妙に沈み込んで柔らかく包んでくれる感じなのだ。

視界が良く、四隅が掴みやすいのも美点だが、初代に比べ車体が大き過ぎると当初感じたのがウソのように、今となっては実に良いサイズに感じられた。

1.5トン近い車体を105psのエンジンで走らせるため、パワー不足は否めないはずだが、街中ではさして気にならない。さすがに山道はしんどいだろうが、日常使用で困ることはないはずだ。それより、街中で実に気持ち良く運転できるのが嬉しい。足まわりが古き良きフランス車を彷彿させる、ストロークしながら4輪がしっかり路面をとらえるタイプで、乗り心地がいいのがこのクルマの最大の魅力。それは発売当時から印象が変わらないのだが、今回久しぶりに運転して、電動パワーステアリングとAL4型4速A/Tが進化していて、凄くスムーズに感じられたのだ。

もちろん1.2リッターターボ+6速EDCの最後期型はもっとスムーズなはず。でもこのちょっとかったるくてちょっとウルサイ前期型の方が、かわいげがある気がするのは自分だけではあるまい。

SPECIFICATION
RENAULT KANGOO II(EARLY MODEL)
全長×全幅×全高:4415×1830×1810mm
ホイールベース:2700mm
車両重量:1460kg
エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量:1598cc

最高出力:105ps/5750r.p.m.
最大トルク:15.1kg-m/3750r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トレーリングアーム+トーションバー
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):195/65R15

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