BUYERS GUIDE

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CITROËN GRAND C4 PICASSO

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力: シトロエン横浜緑

シトロエン・グランドC4ピカソが欲しい!!

2代目シトロエンC4ピカソ、グランドC4ピカソは2013年に発表、日本では翌年10月に発売された。日本市場では、初代は7人乗り仕様のみがC4ピカソ名で販売されたが、2代目は当初5人乗り仕様と7人乗り仕様両方が導入されている。

シャシーはEMP2と呼ばれるCセグメント用の新型で、サスペンションは前ストラット、後トーションビーム。ただし初代にあったリアのオートレベライザー機構は採用されなかった。

ボディは新しいシトロエン・デザインの先駆けと呼べるユニークなもので、5人乗りと7人乗りではホイールベース、ボディデザインとも異なり、初代より強く差別化が図られていた。日本仕様のエンジンは、当初ガソリンの1.6リッター直4ターボ/165psのみ。ミッションはアイシンAW製6速トルコンA/Tが新たに採用された。

2016年11月、既に本国では発売されていた、5座席仕様&7座席仕様共通の新デザイン・グリルなどを持つマイナーチェンジボディに、2リッター直4ディーゼル・ターボ/150psエンジンを搭載した、グランドC4ピカソ・フィール・ブルーHDiを限定発売。翌年3月には、レギュラー仕様も新デザインの内外装となり、ディーゼル・エンジン搭載モデルを追加。グレードがシャインに統一されることになった。

2018年9月にインフォテイメント機能など一部仕様を変更。車名がグランドC4スペースツアラー(グレード名シャイン)に変更され、日本市場での5座席仕様の販売が終了した。

2019年3月に、ガソリン1.6リッターが180psに、ディーゼル2リッターが163psに出力アップをし、新たに8速A/T(EAT8)が組み合わされた。

EXTERIOR & ENGINE

国産ミニバンと一線を画す独自のデザイン

5座席のC4ピカソとは、フロントグリルからサイドウインドウまで形状が異なる。グランドC4ピカソはピラーとルーフレールを繋ぐシルバーグレーのC字型ラインが大きな特徴。

ヘッドライトは外がHIDのロービーム、内がハイビーム。上はLEDのスモールとウインカー(交互に配置)で、バンパー部にフォグ。

テールランプはコの字上段の外周がスモール&ブレーキ、中2灯がブレーキ、下段の外周がスモールで中2灯がバック。その間にウインカー。バンパー部はバックフォグと、リアゲートオープン時のスモール&ウインカー。

プジョー&シトロエンの日本導入モデルのほとんどが、一時採用していた1.6リッター直4ターボ・エンジン。A/Tがアイシン製6速になり、快適さが向上。

前期型では全車に標準装備されていたパノラミック・ガラスルーフ。電動シェード付き。

前期型はエクスクルーシブが17、セダクションが16インチ・ホイールを装着していた。

INTERIOR & LUGGAGE

シトロエンらしい近未来的なインパネ周り

インパネ上段中央に12インチのメーターディスプレイを配置し、その下にエアコン、オーディオ、ナビの7インチ操作パネル。スイッチの多いステアリングも含め未来的な印象だ。

メーターはエンジン始動時に3分割で回転しながら表示される。グラフィックは3種から選択可能。これは右が速度、左が回転で、中央が各種情報。

かつてのDSのような不思議なセレクターレバー。Pレンジに入れる時のみ、奥に一段押す必要がある。

前席はサイズが大きく、形状が的確なためか座り心地がいい。左右で反転するデザインがユニーク。

2列目は3席が独立しており、足元と頭上の空間は大きいがシートは小さめ。

3列目は補助席的で、大人が長時間座るのはかなり厳しい。

ラゲッジルームは3列目シートを使うとほぼ手荷物用だが、3列目を畳むと645リッター、2列目まで畳むと2181リッターまで拡大する。3列目はもちろん、2列目シートも簡単に収納可能。

IMPRESSION

先代より乗り心地は硬めだが、
小回りが効いて運転しやすい

今回お借りしたのは2016年式のグランドC4ピカソ・エクスクルーシブ。乗り込むと、フロントシートは大きさ、形状とも良く、ゆったり座れる上に、ガラス面積が大きくて視界がいい。フロントウインドウはルーフまで回り込んでいて、内張を上げれば解放感が増すが、眩しかったので下げて走行した。とはいえなかなか面白い装備ではある。

大型液晶ディスプレイで三分割表示されるメーターは、宇宙船のようで近未来感がいっぱい。初代DSと似た、ステアリングコラムから生えるセレクターレバーを操作して走り出す。1.6リッターガソリン・ターボ・エンジンは、動き出しこそ若干緩慢だが、ターボが効くとトルクを増し、1550kgのボディを難なく加速させる。初代で違和感のあったA/Tは一般的なトルコン6速になったことでスムーズそのもの。

驚いたのはハンドルがよく切れることで、最小回転半径は初代C4ピカソの5.7mから5.5mと0.2m短縮されているが、それ以上に小回りが効く印象だった。

少々残念なのは乗り心地が先代より硬く感じられたことで、後輪の油圧オートレベライザーを廃したことも影響しているのかもしれない。ただしボディ剛性やステアリングフィールは先代より進化しており、硬めの足まわりと相まって、ワインディングに持ち込めば、しなやかに路面をいなして快適に走れそうだ。

グランドC4ピカソはまず走りの実力ありきで、その上で快適性などを考えている印象だ。その点で、国産ミニバンとは一線を画す存在と言えるだろう。

SPECIFICATION
グランドC4ピカソ・エクスクルーシブ
全長×全幅×全高:4600×1825×1670mm
ホイールベース:2840mm
車両重量:1550kg
エンジン型式:水冷直列4気筒DOHC16バルブ+ターボ
総排気量:1598cc

最高出力:165ps/6000r.p.m.
最大トルク:24.5kg-m/1400~3500r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トーションビーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):205/55R17

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