BUYERS GUIDE

<バイヤーズガイド>
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CITROËN DS3

EDITOR中島秀之
PHOTOGRAPHER山本佳吾
協力: シトロエン横浜緑

シトロエンDS3が欲しい!

シトロエンの新プレミアムライン第一弾として、2009年春にDSインサイドの名で発表されたDS3。その年秋に欧州市場で販売が開始され、翌年5月に日本でも発売された。メカニズムは2代目C3と共用するが、ホイールベースは10mm短く、全高も75mm低い。インパネこそメーターデザイン以外C3と共通だが、それ以外は独自の路線を強調。特に、ボディ、ルーフ、ミラー、インパネ、ホイールなどの色を組み合わせる、ビークルパーソナリゼーションがユニークだった。

日本仕様のパワートレーンは、標準的なシックが120psの1.6リッター直4エンジン+4速A/Tで、当初受注生産のスポーツシックが156PSの1.6リッター直4ターボ+6速M/Tだった。

その後特別仕様車を度々登場させるが、2011年9月に207psの1.6リッター直4ターボ+6速M/Tのレーシングを限定市販。13年6月にはカブリオ・スポーツシックを発売。14年2月にはレーシングを再度発売し、シックのパワートレーンを82psの1.2リッター直3+5速セミA/Tに変更した。

2015年にDSがシトロエンから独立したブランドになると、2月にヘッドライトを変更し、スポーツシックのエンジンが165psに向上。11月にシックが110psの1.2リッター直3ターボ+6速トルコンA/Tとなり、カブリオはシックがベースとなった。 2016年5月に、フロントデザインを変更し、DSブランドになった後期型が登場。10月には208psのパフォーマンスが限定市販されている。

EXTERIOR & ENGINE

お洒落なコンパクト・ロングツアラー

シャークフィンと呼ばれるサイドピラーや、浮いているようなフローティングルーフが外観の特徴だ。

ヘッドライトは外からロービーム、スモール&ハイビーム、ウインカーの順。バンパー部はフォグ。

リアは外側上下がスモールで上だけがブレーキ。内側はウインカーで下はバックフォグ(左側はバック)。

156psを発揮する1.6リッター直4DOHCターボ・エンジン。低回転から豊かなトルクを発揮するタイプで、マニュアルシフトながら、ゆったり運転できる。

現車は社外品16インチ・ホイールとスタッドレスタイヤを履く。本来17インチ・ホイールが標準。

DSはシトロエンのプレミアム・ブランドとして誕生したが、2015年から別ブランドとなった。

INTERIOR & LUGGAGE

快適シートで軽快な走りが愉しめる

下側がカットされたステアリング、カーボン調のフェイシアなど、スポーティに仕立てられたインパネ周り。

センターコンソールには空調のスイッチ類と表示、オーディオが備わる。その上は切替が可能なマルチディスプレイ。

メーターは中央に大きな速度計と水温計を置き、その周りに各種警告灯。左は回転計で、右は液晶表示の燃料計や距離計。

トランクスペースは標準状態で270リッターの容量。後席バックレストは6対4の分割可倒式で、大きな物も搭載できる。なおカブリオは標準状態で230リッターとなる。

前席はこのサイズのクルマとしては座面もバックレストも大きく、座り心地がとても良い。

後席は足元と頭上が狭いものの、小柄な大人なら2人乗車が十分可能なスペースを持つ。

IMPRESSION

低速からトルクの太いエンジンで
気持ちよくクルーズできそう

DS3は豊富なカラーバリエーションが魅力のモデルだが、鮮やかな黄色と黒いルーフのツートーンは、やたらに目立つ。ちょっと恥ずかしいが、華やかな気分になるから不思議だ。車内に乗り込むと、まず大きくて座り心地の良いシートに感心させられる。ボディサイズが小さなクルマなのに、こうしたシートを装着するところに、シトロエンらしさを感じ、嬉しくなった。

156psを発揮する1.6リッターターボ・エンジンは、低回転から太いトルクを発揮し、それをフラットに維持するタイプで、高回転まで劇的に伸びるような気持ち良さはないものの、その分運転しやすく、リラックスしていられる。この時代のPSAグループの日本仕様車で数多く採用されていたエンジンだが、改めてマニュアル・ミッションとの相性の良さを感じることができた。

足まわりは、比較的締まった印象だ。ただし現車は16インチのスタッドレスタイヤを履いていたため、いわゆるハーシュネスはそれほど強く感じなかった。17インチの夏タイヤだとまた違うかも知れないが、スポーティながらしなやかな印象の足まわりで、これもフランス車らしい。

DS3のような3ドアHB車は、今や若者より中高年の方に人気だという。子育ても一段落して、夫婦二人で旅行に行ったりするのにちょうど良いのだそうだ。そうした使い方の場合、A/TではなくM/Tを選べば、より運転を愉しめるはず。シートも快適ゆえ、DS3スポーツシックは、長距離の旅行に出かけるのに最適な1台と言えるだろう。

SPECIFICATION
シトロエンDS3スポーツシック
全長×全幅×全高:3965×1715×1455mm
ホイールベース:2455mm
車両重量:1190kg
エンジン:水冷直列4気筒DOHC16バルブ+ターボ

総排気量:1598cc
最高出力:156ps/6000r.p.m.
最大トルク:24.5kg-m/1400~3500r.p.m.
サスペンション(F/R):ストラット/トーションビーム
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ(F&R):205/45R17

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