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100万円でドロ沼に陥る!?

白すぎたっていいんです!LANCIA Y

編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する『100万円でドロ沼に陥る!? 』。今回はランチア初のBセグメント・ハッチバックモデル、Y(イプシロン)を取り上げます。コンパクトながら上質なクルマをお探しの方は一見の価値あり!

TEXT / 中本健二 PHOTO / 澤田和久
SPECIAL THANKS / FIORANO(http://fiorano.server-shared.com

白すぎたっていいんです!

大人ふたりが乗れてコンパクト、をクルマ選びの条件にすれば選択肢は迷うほどある。しかしそこへ”上質”という項目を加えると、選択肢は一気に減るだろう。その中で、ひときわ輝くのがランチアY(イプシロン)だ。

“Y”といえば、ランチア初のBセグメント・ハッチバックであり、フィアット・プントをベースにしつつもホイールベースを切り詰め、一方で車幅は広げて前席のふたりがゆったりできるスペース作りがなされている。やみくもにボディを拡張するのではなく、必要なスペースを知り、構成されている点に好感が持てる。

そんな上質なモデルだけに、ユーズドカーであってもコンディションの悪さに目をつぶる訳にはいかない。その思いを汲み取るように、取材車のボディは白く艶も失われていなかった。リペイントされた個体かと思ったが、ショップの方によるとオリジナルペイントだろうとのこと。走行距離は7万3000kmを少々超えているため、ガレージでずっと眠っていたわけではなく、前オーナーの下で丁寧に乗られてきたことが想像できる。

また履いているタイヤもブリヂストン・レグノGR-XIで、製造年は2016年の30週。大げさで、わかりづらい例えだが、ヒストリックカーであればミシュランXASを履いていた! という喜びに似ており、サイズが合えばなんでも良いという訳ではなく、クルマに併せてタイヤも選ばれていたようだ。

車内へ目を向けても、ドアを開けた瞬間に「やはりこうなるか」という、アルカンターラ特有の毛玉のような定番のダメージは見られなかった。フロント同様、リアシートやドアの内貼りも同じく良好で、アルカンターラが採用されたことを素直に歓迎できる。

取り上げたYは後期型のため、バンパー、サイドモールもボディ同色のビアンコとなる。一発の派手さはハッキリ言ってない。しかし加飾を求めず、周りへの見栄ではなく、乗って満足したいと思う人にとっては良好な選択肢となるはずだ。

ランチアYとは?

ランチアY(イプシロン)は、Y10の後継モデルとして95年にデビューした。フィアット・プントをベースにしつつ、ランチア・ブランドらしく上級な仕立てで、3ドアのみの設定。初期型のデザインは当時のチェントロスティーレのマネージャー、エンリコ・フミアが手掛けた。
美白はいまだ健在
オリジナルを維持したビアンコ(=白)は褪色せずクリアも健在。ドアハンドルはブラックアウトしたBピラーに溶け込ませるなど、細部のデザインも秀逸だ。
3ペダルで操れます
フロントに搭載されるエンジンは1.2リッターの直4・16バルブ。
トランスミッションは5速M/T。この他、1.1、1.2リッターSOHCやCVTも用意されていた。
美点なれど気になる
Yのユーズドカーで、特に気になるのがアルカンターラのシートコンディション。運転席こそ軽い擦れはあるが、助手席は比較的きれいな状態を維持していた。
とくに後部座席は使用感がないほど美しい。ベースのプントと比べ、WBが短縮されているため後席の足元スペースは最小限。
内装も上々です
インストルメントパネルに華美なところはないが、計器類は使いやすくセンターへまとめられている。燃料、エンジン回転数、速度、水温をアナログ針で表示し、その他の警告は液晶モニターで行う。
内装やドアの内張りも良好だ。
足元から前オーナーを想像
タイヤサイズは175/65R14で、ホイールは多少擦り傷が見られる程度。レグノGR-XIに履き替えている点から想像するに、前オーナーが大事に乗った個体だろう。
使用感はあまりなし
トランクスぺースは広大とは言えないが、ふたり分の荷物であれば十分な容量だ。フラットにはならないがリアシートは可倒式。
Yはランチア初のBセグ・コンパクトハッチとあって、デザインとあわせて内装の素材にもこだわりが感じられる。それだけに、カサカサ、ボロボロだと”味”はスポイルされてしまうが、現車は、内外装共に美しく維持されている。

2002 LANCIA Y
車両本体価格:69万円(取材時)
スモールリッチ度 ★★★★☆
実用度 ★★★★☆
ドロ沼度 ★★★☆☆