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100万円でドロ沼に陥る!?

ブレーキ固着中、それでも欲しい方へMITSUBISHI MINICA

編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する『100万円でドロ沼に陥る!? 』。今回は360cc時代の国産軽自動車を紹介します。同社初の軽乗用車、初代三菱ミニカはノッチバックスタイルでFRを採用するなど、手堅い設計で知られています。

TEXT / 中本健二 PHOTO / 澤田和久
SPECIAL THANKS / ガッティーナ(https://gattina.net/

ブレーキ固着中、それでも欲しい方へ

「旧いクルマに慣れた人か、”挑戦する”といった気持ちで購入を検討していただくといいかもしれません」と話すのは、今回取り上げた初代三菱ミニカを販売するガッティーナの酒井悦郎さん。以前紹介したホンダN360と同じく、このミニカもガッティーナにストックされていた車両だ。同社のHPから販売車両を覗いていただくとお分かりのように、酒井さんのお眼鏡にかなった濃い目のラインナップが揃う。そんな酒井さんが”挑戦する気持ちで”と話すのは、このミニカがばっちりと仕上がった個体ではなく、手を入れる必要のある個所があるためだ。

とはいっても、それは致命的なダメージを指すわけではなく、フェンダーミラーの欠品やブレーキの固着が挙げられる。国産旧車のご多聞に漏れず、クラブなどでパーツのあたりがついているなら話は別だが、純正部品はなかなか手に入りづらいようで、オリジナル至上主義となると、なかなか苦労しそうだ。

エンジンは空冷2気筒で構造こそシンプルだが、整備前のためすんなりと行くこともあれば逆のケースも……。

ここで「えっ!」と一歩引いた方は、今回は興味本位で読んでいただき、それくらいなら自分でイケる! と気持ちが盛り上がった方は挑戦権獲得、ということで飛び込んでいただきたい。もちろん、ガッティーナで仕上げることも可能であり、酒井さんによると新しいオーナーの要望に沿って、どこまで仕上げるかプランを立てて進めたいとのこと。あれもこれもと全て仕上げてしまうと、その分が当然販売価格に反映されるためだ。 残念ながらミニカのネーミングは現在は途絶えているが、三菱初の軽乗用車というエポックメイキングな1台であることは間違いない。RRが主流だった当時の軽自動車の中でコンベンショナルなFRレイアウトを採用し、さらに3ボックススタイルを取るなど、独自の路線を進んだ三菱流の軽自動車を存分に堪能したい。濃い目のクルマが集まるショップの中に、ミニカが顔を連ねる理由はしっかりとあるのだ。

三菱ミニカとは?

三菱初の軽乗用車として1962年にデビューしたミニカは、先に登場した軽ライトバン、三菱360のコンポーネンツを流用し、フロントに変更はないがノッチバックスタイルのリアセクションは新規にデザインされた。普通車をそのまま縮小コピーしたようなコンベンショナルな設計が特徴。写真は、’69年のフルモデル・チェンジでハッチバックとなった2代目、ミニカ70。

予想を裏切る快適空間

シート表皮は貼り直されているようで、落ち着いたブルーとグリーンの組み合わせが好印象だ。後席は意外なほどに立派でクッションにも厚みがある。前後席ともにコンディションは良好だ。

色や惑星の名がつく前の空冷2気筒です

360ccの空冷2気筒は非常にコンパクトで、20リッターの燃料タンクを設置しても余裕がある。最高出力は17psで、トランスミッションは4速M/T。ちなみに、”ゴールド”や”バルカン”といった愛称はまだついていない。

ライバルを出し抜く大スペース

3ボックスのノッチバックスタイルかつFRレイアウトを採用するため、当時主流であったRRレイアウトの他社の軽自動車たちよりも、大きなトランクスペースが用意されていた。フルサイズのスペアタイヤが残る。

ディテールが生まれた時代を物語る

デビュー当初は丸形のヘッドライトであったが、マイナーチェンジを機に角型のヘッドライトリングが備わる。後ろヒンジのドアやテールフィン形状のリア周りなど、ミニカが誕生した’60年代の流行を取り入れたスタイリングだ。

加飾とは逆をいくシンプルさが好印象

空冷モデルのため水温計が備わらないとしても、インストルメントパネルは一見するとなにか足りないのでは? と思ってしまうほどシンプル。しかし、必要な情報は全て表示される。スピードメーターのスケールは100km/h。

極上コンディションとは言えません

ダメージを受けやすい定番ポイント、サイドシルには浮きが見られるが、穴が開くほどは進行していない。右のフェンダーミラーは、ステーは残るがミラー部分は欠品中。オリジナルを探すも、お気に入りに変えるのもアリ。急がば回れで、コツコツゆっくり仕上げたい。
路上復帰するまでに、いくつか乗り越えなければならないポイントはあるが、三菱初の軽乗用車に乗ってみたい! と思った方に飛び込んでいただきたい。ガッティーナの酒井さんと仕上がりのイメージを相談して、時間をかけてじっくりと整備するのもありだ。

1968 MITSUBISHI MINICA
車両本体価格:1,000,000 円(取材時)
三菱度 ★★★★☆
コンパクト度 ★★★★☆
ドロ沼度 ★★★★★