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ボクらのヤングタイマー列伝

現代の穴が多いクルマに比べたらスッキリ!OPEL CALIBRA

遠藤イヅルが自身のイラストともに1980年代以降の趣味車、いわゆる“ヤングタイマー”なクルマを振り返るのがこのコーナー。1971年生まれの遠藤イヅルと1973年生まれの編集担当が、独断と偏見でお届けします!今月はドイツ車ということで、これまで登場していないメルセデス・ベンツでもBMWでもなく、ハイ、オペルです! しかもカリブラいっちゃいますヨ!!

TEXT / 遠藤イヅル(イラストも)

昨今の新車市場は輸入車が特別扱いされず、ごく当たり前の選択肢になりました。その主役はメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アウディ、BMWなどのドイツ車なのはご存知のとおり。でもドイツにはほかにフォード(欧州)とオペルがあり、どちらもドイツではBMWにせまる7%前後のシェアを持っています(2017年)。ところが現在、日本には両社とも正規輸入が行われておらず、必ず“輸入車カタログ”に載っていた時代を知る者としては信じがたい限り。今回取り上げるオペルは1950年代から正規輸入が行われており、輸入車の代表格といえる存在でした。昔のTVドラマや特撮などでは“外車=オペル”、とも言えるほどに出演していましたっけ。

おっと前置きが長くなりました。今回取り上げるのは、そんなオペルのクーペ、『カリブラ』です。カリブラの登場は1989年。オペルのDセグメントサルーンでアスコナの後継車だったベクトラ(A型)をベースにしたスペシャリティクーペで、カツカツのスポーツカーではなく、ハッチバックスタイルでリアシートもちゃんと使える“2+2実用クーペ”という位置付けでした。ベクトラ自体がオペル新時代を告げるようなクリーンな空力ボディ、スーパーコンピューターを活用した設計を持っており、同様にカリブラも風洞実験で得られたCd値=0.26という流麗な空力ボディを誇ります。今見ても本当に綺麗なクルマですよね。薄いヘッドライト、つるんとしたバンパーなど、現代の穴が多いクルマに比べたらなんとスッキリしていること!

カリブラは前任のクーペ、マンタのFRレイアウトから、ベクトラ・ベースになったことを受けFFとなりました。エンジンは8バルブSOHCと16バルブDOHCエコ仕様、通常の16バルブDOHC、それにターボを載せた計4種類の直4と2.5リッターV6が存在。駆動方式にはFFと4輪駆動が用意されていました。

スポーティさも強調したカリブラは、そのイメージを強くするためにDTM(ドイツツーリングカー選手権)にも名門ヨーストの手によって参戦し、メルセデス・ベンツ190E2.5-16、BMW M3、そしてあのアルファロメオ155TIとともにシリーズを盛り上げました。

マンタのお話も少しだけ。マンタ(A型)は1970年に登場。1975年のフルモデルチェンジでマンタ(B型)となって、カリブラが出るまで発売されました。マンタといえばオーバーフェンダーも勇ましい、グループ4、グループBに参戦したマンタ400が思い出されますね。

日本にも正規で入っていたカリブラですが、当時から珍しいモデルでした。たまに中古で出て来ますので、どうせ乗るならバッジとグリルをボクゾール(オペルは英国ではこのブランドで呼ばれる)仕様に換えて乗ってみたい、という密かな野望があったりします(笑)。