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奇跡の"四角目"デルタLANCIA DELTA HF TURBO

こちらはカー・マガジン編集部が気になる1台をピックアップし紹介するという、平たく言えば、あのウリモノを見に行きたい……という編集部員の願望を取材化する、"公私混同"ページ。ということで編集部平井が、デルタHFターボを見に行ってみた。

TEXT&PHOTO / 平井大介
SPECIAL THANKS / サンアイ自動車(http://www.san-ai-auto.jp/

奇跡の”四角目”デルタ

ランチア・デルタHFターボが売りに出ていると知った時は色めきたった。ランチア・ランチなどのイベントでも滅多にお目にかかれない貴重な四角目デルタ。これは見に行くしかない! と、締め切り時期ではあったが、名古屋のサンアイ自動車さんまでカメラ片手に行ってきた。事前に写真で見た印象と同じく、実車も素晴らしいコンディションだった。内外装ともにキレイで、佇まいもシャッキリしている。取材時は既に売却済みであったが、価格は何と150万円……。元デルタ16Vのオーナーとして、もし販売中なら激しく心を動かされたのは間違いない。

それにしても、このスマートなスタイリングは何なのか。ジウジアーロ御大がデザインした形に限りなく近いことでそのよさが際立ち、過去見てきたどのデルタよりも新鮮に映る。ボディサイドに入る赤いピンストライプも絶妙だ。

撮影も何とか終え(当日名古屋は地元の人も呆れる猛暑……)、いよいよ試乗。乗り込むと見慣れたデルタのインパネが目に入り、どこか安心感を覚えた。動き出しはいかにも軽く、街中の流れに乗る走り方をしても、決してパワフルではないが元気に走ってくれる。その走り方の範囲内で言えば、ターボは2500r.p.m.あたりからジワっと効いてくる感じで、最近のダウンサイジングターボよろしく、速さよりは実用トルクを補う感じだ。道がすいてきて少し平均速度があがってきたので、それにあわせてペースをあげると、だんだんとクルマとの一体感が増してきた。その速さは自分がイメージする速度感とイコールで、とにかく体にあう! かつて乗っていた16Vほどのパワーはもちろんないが、とにかく楽しい! のである。

取材前から、本当は16Vやエヴォルツィオーネよりこっちのほうが好きなハズと予想していたが、乗って見たらやはりそのとおりだった。クルマが拡大し続ける昨今において、街中でのサイズ感もベスト。インテグラーレ以降のデルタがヒットしたのは、そのベースモデルが名車とも言えるスタイリングと性能を持っていたからなのだと、改めて確信した取材となった。

ジウジアーロがデザインしたシンプルな形が際立つランチア・デルタHFターボ。オーバーフェンダーも控えめなのが素敵。駆動方式はFFで、HF4WDから丸目4灯になる。サイドに入る2本のピンストライプが絶妙。

前期型とは大幅にデザインが異なる、後のインテグラーレ最終まで使用されるインパネまわり。シートも見慣れたアルカンターラだ。いずれもコンディション良好で、一部には新車時のビニールまでかかっていた。
テールゲートを開けるとFFということで、インテグラーレではスペース左に置かれるスペアタイヤが、ちゃんと下側に収まっていた。ガレーヂ伊太利屋の正規物なのだろう、同社のロゴが入ったボックスも備わっている。

エンジンルームはインテグラーレに比べると若干スペースに余裕がある印象。パワーも少なくその分は熱量も少ないはずだが、エアコンは送風+α程度で、かつて乗っていた16Vの時と同様に窓を全開で走らせて頂いた。

なおHFターボの外装上の特徴は、この控えめなオーバーフェンダー、フロントフードのエアインテーク、エンブレムなどとなる。四角目のヘッドライトはSIEM製で、15490の品番が入っていた。なお車検証で確認できたデータは、全長3890×全幅1 6 2 0×全高1 3 6 0 m m、車重1 0 7 0 k g( 前6 8 0 / 後390kg)、排気量1.58リッターなど。なお文中にも書いたがこちらは売却ずみで、取材後、新しいオーナーの元へ旅立っていった。