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自動車型録美術館

フィアット・アバルト131ラリーFIAT ABARTH 131 RALLY

古今東西の自動車カタログをご紹介します。

TEXT / 板谷熊太郎

文字中心の地味なカタログは131ならではです

以前の自動車型録美術館でフィアット・アバルト124ラリーをとりあげた際にお約束していた、124アバルトの後継車である131アバルトです。

■車名表記について

車名表記で悩むことがあります。フィアット・アバルト131ラリーのような長い名前の場合、どのように表記するのが正しいのか考えこんでしまうのです。世の中ではフィアット131アバルトラリーと記している例が多く見られます。ここで大切なのは、メーカー自身がどのようにしているかです。124も、そして今回の131も、メーカーによる刊行物では、それぞれフィアット・アバルト124ラリー、フィアット・アバルト131ラリーと表記されています。

今回はご紹介できませんでしたが、フィアットの発行した、ラリー活動を写真で綴った冊子には、131アバルト、との記述があります。どうも、フィアットから始まるフルネームと、フィアットを省略する場合で、フィアット社は表記方法を分けているようです。

■カタログの見所について

長々と表記について書いてきましたが、このカタログでは文字情報が何より重要なのです。カタログには、写真などのビジュアルで魅せるものだけでなく、この131アバルトのように記述内容で読み手を惹きつけるものも存在します。大体はビジュアルと文字情報がバランスよく配されているのですが、今回紹介する131アバルトの資料は、明らかに文字情報偏重です。

(初出 カー・マガジン475号/連載第23回)

ハコ好きにとって、やはり131アバルトは特別な存在です。もちろん、3.5リッターのV 6を搭載した、更に過激なSE031も素敵なのですが、残念ながら031の資料は目にしたことがありません。131アバルトのカタログは、ご覧のようにタイプ打ちのような文字フォントに代表されるように、じっくり読ませるタイプのものです。なかでもお薦めは表3。蛇足ながら、表3とは裏表紙の裏側のこと。そこにまとめられた表は、一瞥に値する内容だと思います。SEの開発コードがついたクルマでは、有名なSE037のランチア・ラリーや038のランチアS4の資料があります。どちらも見応えのある内容なので、いずれご紹介したいと考えています。

●サイズ(縦×横)298mm× 210mm●全20ページ

本文でも書いているように、このカタログは文字情報が命です。フィアットでは、ラリーシーンの写真で構成された、ビジュアル主体の小冊子も用意しています。同時に紹介すると、こちらのカタログが霞む恐れもあったため、今回は掲載を見送りました。そちらは、131レーシングやヴァルター・ロール仕様、そしてアバルトの名を冠した131ボルメトリコといった131の派生車ファミリーと併せ、機会をあらためてご紹介する予定です。

プロフィール●板谷熊太郎
幼いころからのクルマ好き、実車よりもカタログや書籍などの紙モノに魅かれる変わり者。カー・マガジンの『自動車型録美術館』の他、姉妹誌モデル・カーズにも『自動車博物記』を連載中。