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COLUMN

"ホンモノ"の歴史と向き合うJEEP WRANGLER UNLIMITED RUBICON

大都会ではお洒落にふるまい、サーキットでも速く、もちろんオフロードもOKな高級スポーティSUVもいいけれど、そんな都合の良い話は、ちょっと欲張り過ぎ? そんな風に感じたら、ここは初心に返って元祖ヘビーデューティー・オフロード4WD。ジープならではの歴史と世界感を味わいたい。

TEXT / 長尾 循 PHOTO / 山本佳吾
SPECIAL THANKS / FCAジャパン(https://www.jeep-japan.com/

“ホンモノ”の歴史と向き合う

スバル・レオーネやAMCイーグルといった”乗用4WD”が世に生まれるずっと前。四輪駆動車といえば軍用か、それに準じたヘビーデューティな使用目的のものがほとんどで、その多くはジープと、その影響を受けたハードなオフロード4WDだった。

ジープほど、その名前と機能がイメージし易いクルマは無いだろう。もともとアメリカ軍の要請によってアメリカン・バンタム社が1940年に開発した小型4 輪駆動車をそのルーツとし、その正常進化版の生産を受け持ったウィリスとフォードによって、第二次大戦中だけでも約65 万台が生産され連合国側の勝利に大きく貢献。戦争が終わった後は民生用としても生産され、世界中に数多くのフォロワーを生み出した……というストーリーは、クルマ好きなら誰もが聞いたことがあるだろう。

初代のポルシェ911と最新の911が、リアエンジンという事、そしてその特徴的なデザイン以外はすでに別物であるように、ウィリスMB / フォードGPWと最新のジープ・ラングラーはいわば別のクルマだ。ただ、911と同様に、その目指す地平は変わらず揺るがない。

今やジープは、特定の1台を指す車名ではなく、ブランド名。そのラインナップはレネゲード、コンパス、チェロキー、グランドチェロキー、そしてラングラーという5車種となっている。それらジープ各車はいずれのモデルも、ウィリスM B 由来の縦7本のフロント・グリルで一族の血統をアピールしているが、そのなかでも、最もオリジナル・ジープとの近似性を感じさせるのがラングラー。

今回取り上げたのは、そのラングラーの中でも最強のオフロード走破性を誇るアンリミテッド・ルビコン。ちなみにこのルビコンとは、かのシーザーが「賽は投げられた」と言って渡ったルビコン川……ではなく、北米ネバタ州からカリフォルニア州に続く、世界一過酷と言われるオフロード『ルビコントレイル』からの命名だそう。

街中を走っている時にも感じられる、ストロークを感じさせるたおやかな乗り心地は、オフロードでの高い走破性を想像させる。キリっとしたスポーツカーとはまた対極の、ゆったりと、しかしけっして引き返すことはないだろうと思わせる、その歩みっぷりが頼もしい。もちろん自分がこのクルマを手に入れても、その世界一のオフロード走破性を使い切る場面は、恐らく無いだろう。それでもジープが標榜する”どこへでも行ける。何でもできる”というスローガンを、もっとも純粋に具現化したクルマというだけで、一緒に暮らす価値は充分にあるはずだ。しかも、戦時中の連合軍兵士とは異なり、我々は究極のオフロード性能を試さざるを得ない戦場を、目指す必要は無いのである。

ウィリスMBのコンセプトを継承しつつ、時代に合わせ進化して来たジープ・ラングラー。”現行のジープ全ラインナップ中、最高のオフロード走破性”というスペックも、説得力高し。

エンジンは284psを発揮するV型6気筒DOHC、3.6リッター。

トランスミッションは電子制御8速A/T。オフロードでもステアリング操作に集中できるだろう。

タフな道具としてのディテールはいずれも必然性に裏打ちされたもの。

SPECIFICATIONS
JEEP WRANGLER UNLIMITED RUBICON
全長×全幅×全高:4870×1895×1850mm
ホイールベース:3010mm
トレッド前後:1600mm/1600mm
最低地上高:200mm
車両重量(乾燥重量):2050kg
エンジン形式:V型6気筒DOHC
排気量:3604cc
内径x行程:96.0×83.0mm

燃料タンク容量:81リッター
最高出力:284ps/6400r.p.m
最大トルク:35.4kgm/4100r.p.m
トランスミッション:電子制御8速A/T
サスペンション形式(F/R):コイル+リジット/コイル+リジット
ブレーキ形式(F/R)ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ(F&R):LT255/75R17
価格:628万円