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自動車型録美術館

メルセデス・ベンツ450SEL 6.9MERCEDES-BENZ 450SEL 6.9

古今東西の自動車カタログをご紹介します。

TEXT / 板谷熊太郎

戦後のあらたなる重厚長大への序章

W116

わたしが初めて運転したメルセデスはW116の450SELでした。大学の裕福な先輩が所有している何台かのうちの一台が450SELで、構内を試乗させてもらったのです。それまで運転したことのない大きなサイズのクルマに緊張したのは最初だけ、サイズからくる印象を裏切るような運転のしやすさに感動しました。とりまわしが楽で、とにかく舵が良く切れる。この、回頭性の良さ、は現在のメルセデスにも受け継がれる、メルセデスの大いなる美点のひとつだと思っています。

RONIN

450SEL6.9で忘れられない映画があります。それはジョン・フランケンハイマー監督によるRONINです。RONINは映画『グラン・プリ』で知られるフランケンハイマー監督のクルマに対する思いが集約されたような一本で、記憶に残るシーン満載です。なかでも主人公達の乗るクルマが450SEL6.9というのは、にくい選択だと思います。

大排気量のV8

大排気量のV8で真先に思い浮かぶのは米国。この後も560SELなど、米国市場を強く意識したメルセデスは今日まで続いています。それらの祖といえる350SEL6.3のカタログも、いずれとりあげる予定です。

(初出カー・マガジン505号/連載第53回)

現在ではごく一般的な呼称になった感のあるメルセデスのSクラス。その初代とされるのが、このW116です。米国市場を見据えたSクラスは、ハリウッド映画でも大活躍。ビバリーヒルズ・コップに出てくるW126など、映画のなかでも権力の象徴として描かれることが少なくありません。フランケンハイマー監督が欧州を舞台に450SEL6.9を主役級の扱いで登場させた映画RONIN。フランケンハイマーという彼の名前からてっきり欧州人だとばかり思っていました。事実は米国生まれ米国育ちのアメリカ人。どことなく米国を感じさせる450SEL6.9、そのようなわけで、今回とりあげた450SEL6.9のカタログは米国版です。

●内容:ケース235mm×319mm
冊子230mm×311mm(4ページ×2 8ページ×1)

プロフィール●板谷熊太郎
幼いころからのクルマ好き、実車よりもカタログや書籍などの紙モノに魅かれる変わり者。カー・マガジンの『自動車型録美術館』の他、姉妹誌モデル・カーズにも『自動車博物記』を連載中。