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ボクらのヤングタイマー列伝

今なお色あせぬFFアルファロメオのフラッグシップAlfa 164

遠藤イヅルが自身のイラストともに1980年代以降の趣味車、いわゆる"ヤングタイマー"なクルマを振り返るという、かつて小社WEBサイトでひっそり!? 連載していた伝説の連載、その進化版がこの『ボクらのヤングタイマー列伝』です。今回はアルファロメオ・ヤングタイマーの代表格、アルファ164をピックアップします。

TEXT / 遠藤イヅル(イラストも)

今なお色あせぬFFアルファロメオのフラッグシップ

記憶に残る1台というものが誰しもあるかと思います。ぼくのその基準のひとつに”美しいクルマ”というのがあります。美しいデザインを持つエキゾチックスポーツカー(ぼくらの世代では”スーパーカー”ですね)はもちろんのこと、軽自動車からバン、トラック、バスに至るまで美しいクルマが好きなのです。人と荷物を乗せるという重要な用件を満たさなければならないセダンにもいくつも美しいクルマがありますが、今回取り上げた『アルファ164』もそれであることに異論はないはずです。164のデザインを手がけたのは、ピニンファリーナ。デビューして30年近くたっているのですが、今なおデザインが色あせることがないのは、流石としか言いようがありません。

ジュリアやジュリエッタ、75などのスポーツサルーンを送りだして来たアルファロメオですが、フラッグシップサルーンも常に用意されていました。1970年代前半は1750、2000ベルリーナがその任に当たり、1979年には久々の6気筒モデルとして新開発のV6エンジンを採用したアルファ6(セイ)が登場しています。

そして1987年、このアルファ6を置き換えるカタチでデビューしたのが164です。164はそれまでのフラッグシップ・アルファロメオと異なりFFとなったのですが、これには興味深いワケがありました。イタリア産業復興公社(IRI)傘下で不振にあったアルファロメオ単独では上級車種の開発は出来ず、同じように”上級車が必要だがパイが少なくコストが掛けられなかったメーカー”のランチア、フィアット、サーブ各社と組んだ『プロジェクト4 』の1台として開発され、結果としてFFになっています。なお、その兄弟車とはランチア・テーマ、フィアット・クロマ、サーブ9000で、この3台は基本的なボディシェルを共用していましたが、164だけは独自デザインです。そうそう、開発当初164はFRだったことも忘れてはいけないポイントです。

164のV6エンジンは、前身となるアルファ6用2.5リッターSOHCを3リッター化して搭載していました。DOHCという印象があるアルファロメオでもこのV6SOHCエンジンに関しては多くのファンが「アルファのV6はSOHCがいい」と言うほどで、ぼくもこのエンジンが大好きです。なお現地での販売当初のエンジンは、2リッターDOHCツインスパーク、フィアット製2リッターDOHCターボ、VM製2.5リッターディーゼルターボなどの直4エンジンがメインで、V6は北米や日本向けのイメージでした。ちなみにフィアット製エンジンはランチア・テーマでもおなじみのユニットでしたが、さすがにフィアット製エンジンがアルファロメオに載るのに抵抗があったのか、数年後にアルファロメオ自製の2リッターV6ターボに置き換えられています。このエンジンは1996年に登場のアルファロメオGTVが日本に入って来たとき最初に積まれていましたっけ。

あらあら、スペースがデザインとエンジンだけで終わってしまいました。いかにもアルファロメオらしいところです(笑)。