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100万円でドロ沼に陥る!?

荷室たっぷりの7シーターはいかが?MERCEDES-BENZ 300TE

編集部員がこれは! と思った趣味グルマを紹介する『100万円でドロ沼に陥る!?』。今回はクラシック・メルセデス"定番"W124シリーズの中から、ステーションワゴンの300TEを取り上げます。欲張りさんも満足の使えるアシ車です。

TEXT / 中本健二 PHOTO / 山本佳吾
SPECIAL THANKS / ナカオワークス

週末や特別な日の専用マシンをお持ちの方が、必ず直面する”アシ車を何にするか問題”。最新モデルへ常に乗り換えたり、逆に、なんでもいいから安くという選択は確かにありだが、趣味のクルマよりもむしろ長い時間を過ごすケースの多いアシ車であれば、愛着のわく1台にしたい。

そこで今回取り上げるのは、”ちょい旧”メルセデスの定番モデルW124シリーズの中から、5ドアワゴンの300TEだ。がっちりとしたボディは、亜鉛メッキやメルセデス独自のペイント用水槽を用いて、適切な防錆処理と表面塗装が施されており生産から四半世紀以上が過ぎてもヤレは少ない。同年代のイタリアやフランス車オーナーもうらやむクオリティだ。

重く癖のあるスロットペダルは好みが分かれるが、何度か経験すると個性と思えてくるから不思議だ。その他にもシングルブレードの”奇妙な”動きをするパノラマワイパーや、ドアを閉めた瞬間に外部との隔たりを感じさせるほど堅牢で気密性の高いボディ。ロータリー式のエアコンディショナーのダイヤル。そしてコシがあり体を沈み込ませないシートは、当時のカタログで”呼吸するシート”と記載されるほど通気性が良く長時間乗っても疲労は最小だ。手に触れ、目に見えるものの全てに、機能と個性が溢れていて、気に入れば他に乗り換えるクルマがないと話すオーナーが多いことも納得だ。

上記は4ドアモデルにも共通するところだが、ワゴンボディならではの魅力に挙げられるのはやはり荷室容量。ラゲッジスペースはVDO方式で895リッターと広いスペースが確保されている。数値ではしっくりこないという方に伝えておくと、見た目で十分広いと感じられるほど。またシートアレンジは多彩で、リアシートは60:40の分割可倒式でラゲッジとフラットで繋がり、さらに助手席も水平位置まで倒すことができる。ちなみにその場合の荷室容量は、1824リッターと倍以上の数値となる。 ラゲッジスペースには普段は隠れているが、ワンタッチで現れるベンチシートが備わり7名乗車もできる。荷物がたくさん積める3列シート、まるでワンボックスの謳い文句のようだが、そんな要望に応えてくれるのが300TEなのだ。純粋に良いものに触れ惚れ込んで乗り続けたい方へぜひ。

124シリーズとは?

メルセデス・ベンツでミディアムクラスを担うW124シリーズは、ここで取り上げる5ドアハッチの他、4ドアセダン、2ドアクーペがラインナップされていた。ワゴンボディのTシリーズは4気筒の230TE、6気筒は300TEと電子制御4輪駆動の300TE 4マティックの3本立てで正規輸入された。

ちょうど良いサイズ

全長4765mm、全幅1740mmと現在のクルマと比較しても遜色のないボディサイズながら、見切りが良くグラスエリアも広いため車内は寧ろ広く感じられる。Tシリーズは多くの荷物を搭載してもリアが沈みこまないように油圧式のレベルアジャストメントを装備。

まもなく20万km

軽合金製シリンダーヘッドを持つSOHC直6ユニットは185psを発揮。取材車は、総走行距離20万kmに届こうかという個体だったが距離を感じさせない走りを体感できた。

濃厚に漂う”らしさ”

リムの細いステアリングや、ちょっと重いスロットルペダル、シングルブレードのパノラマワイパーなど、触れるところ、目につくところの全てがW124らしさを持つ。

回転式の温度調整ダイヤルやメルセデス伝統のスタッガード式シフトパターンなど、シンプルながら機能性は十分だ。

ファブリック仕様はいかが?

運転席こそ擦れがあるが、致命的なダメージはなくシートは良好なコンディションを維持。

合成皮革のMB-TEXやベロア、レザーもオプションで用意されていたが、個人的には取材車のファブリックがベストだ。

広大なラゲッジスペースには2人がけのベンチシートが備わり、最大7名乗車が可能だ。

運転席以外の全てをフラットにすることが出来る。

ダメージはあります

アルマンダインレッドのペイントは総じて良好なコンディションだが、所々クリアの剥がれが見られた。

ボディとカラーコーディネートされたサイドプロテクトパネル、通称サッコプレートも少々退色アリ。

オドメーターの数値はまもなく20万kmを刻もうかという所だが、乗り味は全くそれを感じさせない。ベースの作りの良さに改め感心するところだが、もちろんブッシュやオイルは定期的に交換したい。消耗品やパーツは豊富にあるので、長く乗り続けたいという方にお勧めできる。

1992年式メルセデス・ベンツ300TE
車両本体価格:58万円(取材時)
使いやすい度:★★★★☆
濃密度:★★★★☆
ドロ沼度:★★★☆☆