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実用性と楽しさが詰まった2台のエステートFORD FOCUS ST-2 ESTATE&FORD MONDEO ZATEC EDITION

エフエルシーが輸入、販売を手掛ける欧州フォードならではの魅力を備えたモデルは、看板モデルともいえるフォーカスRSだけではない。ここでご紹介するフォーカスST-2エステートとモンデオ・エステート・ゼーテック・エディションは、実用性とスポーティなドライブフィールを高い次元で両立させた2台なのである。

TEXT / 吉田拓生 PHOTO / 神村 聖
SPECIAL THANKS / エフエルシー(https://www.f-l-c.jp)

現代のフォードらしいスポーティなフロントマスクが特徴の現行モンデオ(左)と、フロントグリル内にSTのバッヂが映えるフォーカスST-2エステート(右)。

 SUVの台頭 やEVの進化 、そして自動運転へのアプローチ等々、自動車メーカーが目指す方向性は以前よりはるかに幅が狭まっているように思う。もし動力源が電気モーターに置き換えられれば、V12やフラット6、ターボやスーパーチャージャー、そしてシフトチェンジに至るまで、我々を魅了していたクルマのギミックが消えて なくなることになる。

 そこで重要になるのは、メーカーの歴史や個性なのだと思う。ではヨーロッパ・フォードの個性とは何か?  最大の個性と言えるのは “ハンドリング “ということになるだろう。実用性の部分をきっちりと仕上げたうえで、そこに実用車のレベルを超えたスポーティで懐の深いドライブ フィールを込める。フォードのドライバーはその非凡なドライブフィールに、世界中のモーター スポーツ・シーンで活躍するファスター・フォードたちの面影を重ね合わせるのである。

以前の試乗では、欧州フォードのフラッグシップモデルというべきフォーカスRSの、ラリーカー・テイストの圧倒的なドライブフィールを確認することができた。そして今回、フォード岐阜で出会った 2 台のステーションワゴンは、まさにヨーロッパ・フォードを代表する2台だと直感させられた。その2台の車名は、日本でもおなじみのモンデオとフォーカスである。

フォードらしいブルーのボディはフォード・フォーカスST-2エステート。フォーカスのジェネレーションとしては 3 世代目の後期型という位置づけである。ステーションワゴンなので ハッチバック・モデルのリアを延長し、荷室を確保するスタイルとなるが、少しも間延びした感じがしないのはスタイリングの妙といえる。特にSTモデルの場合はそのスポーティな性格に特徴があるので、見た目からも走りの敏捷性が 伝わってくるのは歓迎すべき点といえるだろう。 

フォーカス ST-2エステートのパワーユニットは250psを発揮する2リッター、4 気筒のフォード・エコブースト・ユニットが搭載される。だがこのクルマの白眉は、トランスミッションが現代としてはマニアックな部類に入る6速M/Tを装備している点だろう。ルノーやVWといったヨーロッパ・メーカーの小型ハッチバック・モデルはデュアルクラッチ・ギアボックスを 搭載したものが主流となっているが、そこに敢えて6速M/Tを持ってくるあたりにクルマ趣味的な匂いが漂ってくる。ロードカーはコンマ1秒を争うものではなく、楽しさを優先させたい、 そんなフォードSTチームのメッセージすら感 じられる。

さっそくドライバーズシートに腰かけてみると、がっちりと体をホールドする感触が伝わってきた。RSと同じくレカロ製のバケットシートである。このシートを起点として、サスペンションやエンジン、トルクベクタリング機能を備えた電子制御システムまで、走りに関する全ての部分がフォードSTチームによって監修されているのである。

かつて日本市場に輸入された初代のフォーカスSTは、ヨーロッパ・フォードらしい繊細なハンドリングによって強い存在感を示した。 2ドア・モデルだった初代フォーカスSTも魅力だが、しかし普段使いまで広くカバーしつつ、STのハンドリングが楽しめるという点では、欧州フォードのフォーカスST-2エステートも負けてはいないのである。

一方、RSに次ぐスポーティさを備えたフォーカスSTと比べれば、モンデオは上質さを売りにしている。エフエルシーが販売を手掛けるモンデオ・エステートは都合4代目。90年代にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し一世を風靡した初代が Mk.1と Mk.2に分類されるので、ヨーロッパでは現在のモデルは Mk.5と呼ばれている。

 初代モンデオは平べったいボディを特徴としていたが、代替わりを重ねるごとに厚みのあるボディにアップデートされ、現行モンデオはヨーロッパのみならず北米でもフュージョンというモデル名で販売されている。横置きされるエンジンは 1.5リッター・ターボ のエコブーストで、ちゃんとダウンサイジングに対応している。160psという最高出力も十分なものだが、24.5kg-mというトルクにターボの恩恵が感じられる。マニュアル・ギアボックスを装備していたフォーカスST-2に対し、こちらは6速A/Tが装備され、ワインレッドのボディカラーと相まってしっとりとしたオトナのフォードに仕上げられている。

 STモデルほどではないが、ほどよく上体をホールドしてくれるシートに身を任せてスポーティなドライビングを楽しむこともできるし、たっぷりとしたスペースが確保されたリアシートやリアのラゲッジスペースに家族と週末の道具を満載してロングドライブに出かけるようなシーンでも活躍してくれるはずだ。 

シンプルなデザインのセンターコンソールには8インチのタッチスクリーンが装備されており、SYNC3によってスムーズにスマホと連動できる。装備面を見ても、エアバッグやトラクション・コントロール、エマージェンシー・ブレーキアシストといった安全面も充実しているし、アクティブパークアシストやリアビューカメラのような本国ではオプション扱いとなっている装備も標準で付いている。

エフエルシーが販売している2台のエステートモデルはクルマ選びにこだわりのあるファナティックにとっての新たな選択肢となるに違いない。

テールのSTバッヂがただのワゴンで無いことを控えめに主張するフォーカスST-2エステート。

スポーティなデザインのインパネまわり、一度走り出せばSTのハンドリングが楽しめる。

最大250psを発揮する2リッター、4 気筒のフォード・エコブースト・ユニット。

フロントシートはホールド性の高いレカロを装備。

6速M/Tのシフトはショートストロークで小気味よく決まり、A/T全盛の昨今にあって異彩を放っている。

専用ホイールやスポーツサスとともに機敏な走りを想像させてくれる。

1台でスポーツ・ドライビングから普段使いまで全ての欲求を満たしてくれるフォーカスST-2エステート。

落ち着いた上質な佇まいが魅力のモンデオ。そのエステートは、なだらかに弧を描くルーフラインが美しい、フォードのスタンダードモデルである。

シンプルなデザインのセンターコンソール。8インチのタッチスクリーンはスマホと連携が可能だ。

ほどよく上体をホールドしてくれるシートに身を任せてスポーティなドライビングを楽しむこともできる。

室内は見た目以上に広く、リアシートもたっぷりとしたスペースが確保されている。

大きく開くリアゲートによるラゲッジルームへのアクセスも良好なのは歴代モンデオ・ワゴンの美点。リアのシートバックは分割可倒式になっている。

パワーユニットは1.5リッターのエコブーストで6速A/Tが組み合わされる。

ホイールは18インチが標準となる。

この記事で紹介した欧州フォード車は、エフエルシーで購入が可能だ。

SPECIFICATION
FORD FOCUS ST-2 ESTATE
全長×全幅×全高:4560×1830×1480mm
ホイールベース:2700mm
重量:1530kg
エンジン形式:エコブースト直列4気筒ターボ
排気量:1990cc

最高出力:250ps/5500r.p.m.
最大トルク:345N-m/2000r.p.m.
変速機:6速M/T
ハンドル位置:右
駆動方式:FF(前輪駆動)
車両価格 479万0000円

SPECIFICATION
FORD MONDEO ESTATE ZATEC EDITION
全長×全幅×全高:4860×1850×1490mm
ホイールベース:2850mm
重量:1609kg
エンジン形式:エコブースト直列4気筒ターボ
排気量:1498cc

最高出力:160ps/6000r.p.m.
最大トルク:250N-m/1500-4500r.p.m.
変速機:6速A/T
ハンドル位置:右
駆動方式:FF(前輪駆動)
車両価格:459万0000円