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自動車型録美術館

ルノー・サンクターボ1RENAULT 5 TURBO1

古今東西の自動車カタログをご紹介します。

TEXT / 板谷熊太郎

サンクターボ1は
まるでコンセプトカーのようです

今回はストレートに写真で構成されたカタログです。小振りながら、ケースに冊子とカードが収められています。

■ルノー・サンクターボ

ルノーは、会社としてはお役所的な成り立ちながら、時々思いきったクルマを出すことがあります。サンクターボもそのような一台。いくらストラトスがラリーで成功したからといって、ターボで武装した1.4リッターエンジンを無理矢理サンクのミッドに押しこんで市販するなど、なかなかできるものではありません。それをアルピーヌの聖地、ディエップで生産してしまうのですから、もう、あきれて、否、うれしくてあいた口がふさがりませんでした。

■ケース入りという至福

そんなサンクターボですから、カタログも実に凝っています。当時ルノーを扱っていた渋谷のキャピタルでカタログを所望すると、出てきたのがこのケース入りカタログでした。無理を言ってその場で二部ほどいただいて帰りました。

■サンクターボ1のカタログのツボ

特製のケースに収まるカードは5枚。どれも写真のクオリティが高く、額装したくなるほどです。サンクターボは、まるでコンセプトカーのような存在で、生産車然としたターボ2とはかなり異なっています。サンクターボ1のカタログをよくみると、ケースはオレンジの地に青い文字。中のカードも基本的にこのオレンジと青の二色を際立たせたもの。こうした徹底したつくりもこのカタログの魅力になっています。

(初出カー・マガジン463号/連載第11回)

ラリーのベース車とはとても思えないほど瀟洒な内装を持つサンクターボ1。カタログからもラリーの泥臭さはあまり感じられません。この正方形のカタログ形状と、ターボの文字がエンボスされた表紙は、しばらくルノー製高性能車カタログの雛型となります。たとえば、ルノーのターボ車やアルピーヌA610の限定車などは、このサンクターボ1のカタログと雰囲気が似ているのです。ただしサンクターボ2は、そのクルマの性格同様、カタログも実に質実剛健。サイズこそ大きくなりますが、通常のセンターフォールドタイプで10ページほどのカタログになっています。ターボ2のカタログも折をみてこちらで採りあげる予定です。

●サイズ(縦×横)カード:235mm×235mm(5枚) 冊子:235mm×235mm(8p) ケース:247mm×247mm 

サンクターボ1とターボ2は似て非なるクルマ、特に内装の違いにその感を強くします。ターボ1のカタログはまるで大人向けの絵本のよう、カードは上質な写真で、冊子は人が描いた絵が主体、実に勘所をおさえたつくりになっています。ターボ1は静物として眺めているだけで満たされる気がするのに対し、ターボ2は、やはり走ってナンボ。いずれ、サンクターボ2もストラトスのカタログと併せてご紹介したいですね。

プロフィール●板谷熊太郎
幼いころからのクルマ好き、実車よりもカタログや書籍などの紙モノに魅かれる変わり者。姉妹誌モデル・カーズにも『自動車博物記』を連載中。