OTHERS

<その他コンテンツ>
ニューカー、ヤングタイマー、クラシック、オーナー、ライフスタイル、
カタログ、100ドロ、ミニカーなどなど
COLUMN

イラストで振り返る
歴代アルピーヌの代表的モデルたち
ALPINE CARS HISTORY

アルピーヌの歴史は、ジャン・レデレのチューニングによるルノー4CVの活躍から始まる。ここでは、始まりから現在までの、アルピーヌの代表的モデルをイラストで紹介する。

TEXT / 遠藤イヅル(イラストも)

1952 4CV Le Mans

聖地ディエップの始まり

1950年代初頭、のちにアルピーヌの聖地となるディエップで、ルノー・ディーラーを開いていたジャン・レデレは、当時の国民的大衆車『ルノー4CV』をチューンしてモータースポーツへの道を歩み始めた。4CVは手に入りやすい上に構造が簡単で素性の良いモデルだったこともあり、ベースにはうってつけだった。53年には、空力に優れたオリジナルデザインのプロトタイプマシーンの製作を開始。市販モデルではないが、4CVル・マンこそアルピーヌの始まりといえる1台だ。

1956 A106 Mille Miles(Mille Miglia)

記念すべきファーストモデル

アルピーヌ初の市販モデル『A106ミッレミリア』は、55年に発表され、翌56年に生産が開始された。『106』という車名は、ベースである4CVの型式『R1060系』にちなむ。4CVのシャシーに構築された流麗なボディはFRP製で、リアに搭載されたエンジンは21ps仕様と43psまで出力を高めたチューン版があった。オープントップのカブリオレや、固定屋根を設けたクーペ・スポール。さらにのちのA110につながるベルリネット”ツール・ド・フランス”などがラインナップされている。

1961 A108 Berlinette Tour de France

豊富なボディ、エンジンチューンを用意

アルピーヌは106を送りだしつつ、4CVの後継車ドーフィンにハイチューン版の『ゴルディーニ』が登場したことを受け、そのエンジンを積んだ『A108』の生産を58年に開始している。A108の車名もドーフィンの型式の下3ケタから取っているのかと思いきや、ドーフィンは『R1090系』なので注意が必要だ。61年にA106シリーズは全てA108に移行。カブリオレ、クーペ、ベルリネットの各バリエーションが引き継がれたほか、『クーペ2+2』という4人乗りモデルも登場した。

1968 A110 1300VC

アルピーヌを代表する傑作

A108は早くも63年には『A110』にスイッチ。これはベースとなるドーフィンが、62年にR8にモデルチェンジしたためで、A110の車名もベースのR8が『R1110』だったことに因む。登場時はA108のボディバリエーションを継いだが、2+2モデルはGT4に発展し、60年代になるとベルリネット以外はラインナップから姿を消した。搭載されたエンジンは956cc〜1647ccまで多岐にわたる。なおA110は、73年のWRC初年度でマニュファクチャラーズタイトルを獲得している。

1963 A110 GT4

意外なヒット作

バリエーションを増やすべく模索した『2+2アルピーヌ』の第1弾は61年のA108クーペ2+2だったが、同車は2シーターと同じWB上に2+2キャビンを載せていたため実用性は皆無。そこで63年に登場した『GT4』では、ホイールベースを延長し、またリアシートの頭上空間を稼ぐために大きなキャビンとなって2+2と名乗れる居住性を確保した。69年まで生産されたためA108/A110が存在する。思いの外売れたようで、当時のアルピーヌの販売台数のうち約10%を占めた。

1971 A310

スポーツカーの巨人に挑む

71年に発表された『A310』は、軽量なスポーツカーだったA110の単なる後継ではなく、高級GTという新しいアルピーヌ像を求めた意欲作だった。アルピーヌ伝統のバックボーンフレーム+FRPボディの基本設計はA110をベースとしていたが、エッジが強調されたエクステリアはA110との関連性は一切なく、内装も豪華に設えられていた。デビュー当初のエンジンは、1.6リッター直4のみだったが、77年に2.7リッターのPRV製V6エンジンを得た『A310 V6』へと進化した。

1985 V6 TURBO

エッジの利いた唯一無二のGT

A310を発展させた後継モデルが『V6ターボ』と『V6GT』で、85年に登場した。前者はルノー25ターボ用のPRV製2.5リッターV6エンジンにインタークーラーを追加し最高出力を200psまで高めて搭載。後者は160psのノンターボ2.8リッターV6を積んでいた。ちなみに英国市場では『GTA』と呼ばれる。バックボーンフレームにFRP製ボディを載せる構成はA310から引き継ぐが、全幅の拡大など細かなアップデートが施され、ポルシェ911に比肩するGTカーとして評価された。

1991 A610 TURBO

2+2GTの最終進化形

V6ターボとV6 GTは91年には改良版のA610にモデルチェンジした。この際ノンターボはラインナップから姿を消し、ターボエンジンは3リッターまで拡大。250psという性能を得て最高時速は265km/hに達した。ドアパネルや各ウインドーなどがV6から流用されており基本的なフォルムは変わらないが、リトラクタブルライトになったことで雰囲気は大幅に異なる。95年までに818台が生産された。このA610以降、A110が復活するまでアルピーヌの市販モデルは一時途絶える。

2017 “Nouvelle” A110

新生アルピーヌの始まり

40年ぶりに”帰ってきた”A110。A310〜A610時代と全く性格が異なる新生アルピーヌだ。クラシックA110のデザインを現代流に解釈したスタイリングは見事の一言。オリジナルのバックボーンフレーム+FRPボディ、RRレイアウトを貫くことはできなかったが、その分手に入れたMRレイアウトとオールアルミ製ボディで軽やかなドライビングが楽しめる。パワートレインは最高出力252psを発生する日産=ルノー製1.8リッター直4ターボ+ゲトラグ製の7速DCTの組み合わせだ。