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ボクらのヤングタイマー列伝

”廉価版”でも手抜かり一切ナシ!LANDROVER DISCOVERY

遠藤イヅルが自身のイラストともに1980年代以降の趣味車、いわゆる”ヤングタイマー”なクルマを振り返るのがこのコーナー。1971年生まれの遠藤イヅルと1973年生まれの編集担当が、独断と偏見でお届けします! 初代ディスカバリーをピックアップ。もちろんあのOEM車もご登場頂きましたヨ!

TEXT / 遠藤イヅル(イラストも)

クルマの中には、登場年式が“そんなに前なの?”という車種があります。今回お送りする『初代ランドローバー・ディスカバリー』も、まさにそう思わせてくれる1台です。ではクイズ! 現行型で5代目を数えるディスカバリー、初代登場は何年でしょうか……。

正解は1989年。そう、もう30年も前なのです!

初代ディスカバリーは世界に名だたる高級RV(そう、当時はSUVなんて言葉はありませんでした)、レンジローバーと可能な限りパーツを共有、装備も簡略化して価格を下げた“レンジローバーの普及版”として登場。シャシーから駆動系、サスペンション、フロントやサイドの窓に至るまで共用化していたほかテールランプをローバー・マエストロ・バン(!)から流用するなど、ローバー・グループ各車のパーツも積極的に内外装に使用しつつ、レンジローバーでおなじみの車高調整機能は省略していました。

これらコストダウンの効果は大きく、1991年頃の日本での販売価格はレンジローバーが800万円超だったのに対し、ディスカバリーはその半額、約400万円に抑えられていたのです。

しかしいかに“廉価版”とはいえ、そこは天下のランドローバー。レンジローバーのラダーフレーム+前後リジッドサス+フルタイム4WDという足まわりを流用したことで、レンジローバーが元来持っていた悪路走破性をしっかり受け継ぎ、内装も高級感たっぷりに仕上がっていました。

エンジン、トランスミッションも基本的にはレンジローバーから引き継がれ、ガソリンエンジンはお馴染みのローバー製3.5リッターV8 OHV(しかも初期はキャブレター)で、2.5リッター直4ディーゼルターボも選ぶことができました。1994年にはマイナーチェンジでフロントマスクなどに変更を受け、V8は3.9リッターに排気量アップしています。

そうそう初代ディスカバリーといえば……はい、お待たせしました。『ホンダ・クロスロード』の話をしないわけには参りません! 1990年代初頭、日本で起こったRVブームに対し持ち駒がなかったホンダは、OEM車で凌ぐことに。そこでまずホンダとローバーが提携関係だったことを利用して、初代ディスカバリーにホンダ・バッヂをつけて販売したのです。

当時これだけでも驚きましたが、さらに、いすゞからは『ミュー』を『ジャズ』として、『ビッグホーン』を『ホライゾン』として販売したのです! SUVが販売の主軸という現在からは考えられない大雑把な戦略ですよね(涙)。ご想像のとおりOEM 3車種の売れ行きは芳しくありませんでしたが、その後ホンダはライトクロカンの『CR-V』(1995年)、『HRV』(1998年)など自社開発4WDモデルを相次いで発売。それまでのつなぎ役を立派に務めたのでした。