Alfa Romeo RZ"イル・モストロ"に魅せられて

2020.06.04 90年代 ヤングタイマー イタリア(ITALIA) オーナー紹介 アルファロメオ(ALFAROMEO) RZ
アルファロメオ好きの間でES30と呼ばれることもあるSZには、オープンモデルのRZも存在していた。角目6灯の"イル・モストロ"(=怪物)は、今見ても独創的だ。
TEXT:高桑秀典 PHOTO:佐藤亮太

SPECIAL THANKS:結城信久(STRADA)

世の中には、若い頃にはそのモノの魅力やその人の色香に気がつかなかったが、年齢を重ねたことによって、後年、それらの虜になってしまうというケースが多々ある。

水色号ことアルファロメオGT1600ジュニアを22年前から愛用してきた筆者にとって、アルファロメオが奇をてらったわけではなく、実は正統派のスポーツカーとしてリリースしたSZ(スプリント・ザガート)とRZ(ロードスター・ザガート)はその最たるものだ。

正直に告白すると、角目6灯ヘッドライトになっているアルファロメオSZ/RZのフロントマスクがずっと苦手だった。RZのオーナーである結城信久さんには申し訳ないが、長年、ザガートによる個性的なボディデザインに魅力を感じたことがなかったのだ。

しかし、である。数年前から急に角目6灯のヘッドライトがカッコイイと思うようになり、イベント会場などで見かけるたびに魅了されるようになってしまった。結城さんは1年に1度のスパンで開催されているアルファロメオのワンメイクイベント、『リアビア・アルファロメオ』の事務局スタッフとして後輩の育成や先輩の世話に奔走しているのだが、RZと共に登場する機会も多いため、ここ最近、結城号の存在が妙に気になっていたのだ。

 

ちなみに、1994年にRZを購入した結城さんとはもう20年ほどの付き合いになるので、長きにわたって彼がRZを愛用していることを存じ上げていた。ただ知ってはいたものの、数あるアルファロメオの中からRZをチョイスした理由についてじっくり伺ったことはなかった。いま思うと不思議な話だが、一度も訊いていなかったのだ。ということで今回、RZを購入した動機を語ってもらった。

「RZは、エクステリアのデザイン、ザガートというブランド、そして、オープンカーであるという点に魅力を感じて購入しました。高校生の時からオープンカーに乗りたかったのですが、1990年に手に入れた自身初のアルファロメオは、164の3.0V6だったんです。SZのオープンモデルであるRZが1992年にデビューしたので、新車で購入した164をキープしつつ増車しました。その後、1997年に164の3.0V6からQ4に乗りかえたので、現在、このRZと164Q4の最終生産車をパートナーとしたアルファロメオ生活を満喫しています。そういえば、164の3.0V6とRZは同じシングルカムのV6エンジンを積んでいますが、前者は前輪駆動で横置き、後者は後輪駆動で縦置きに搭載しているので、走行フィーリングが見事に異なります。そして、SZとRZの乗り味も違うので、面白いんです。RZって、見た目だけではなく、乗った感じもちゃんとオープンカーなんですよ」

しかも結城さんのRZは、ザガートの創立75周年を記念した限定アニバーサリーモデル。これからも、それを意味する専用プレートが貼られたRZの雄姿を、これからもリアビア・アルファロメオなどで楽しませてもらおう。

"zagato milano"と刻印されたZのエンブレムが誇らしげ。
ステアリングホイールはMOMO製。
カルロス・サインツ・モデルのスパルコ製シートはノンオリジナル。表皮はアルカンターラだ。
V6エンジンの最高出力は210ps。
18インチのホイールは英国在住のオーナーと一緒にスペシャルオーダーし現地の工房で製作してもらったもの。