Alfa Romeo Giulia GTA復活のアレッジェリータ

2020.06.05 イタリア(ITALIA) FR ジュリア(GIULIA) ニューカー(新車) アルファロメオ(ALFAROMEO) スポーツカー GTA
2020年で110周年となったアルファロメオが記念に用意したのはGTA復活であった。今回ジュリアに設定されたのはGTAとGTAm。果たしてアレッジェリータ=軽量のAは、どう表現されるのか?
TEXT:平井大介 PHOTO:FCA

 

アルファロメオにおいてGTAの車名は特別なものである。かつてジュリア・スプリントGTをベースに、軽量化を意味する”アレッジェリータ”のAを冠し、1965年に登場させたジュリアGTAが伝説の1台であることは、今さら語るまでもないだろう。その後GTAは155のレーシングカーや156と147において登場し、特に156と147は特別なモデルとして当時人気を集めた。その後ミトにGTAのコンセプトがあったものの途絶えていたGTA伝説が、今復活する。

こちらはGTAmの室内。インパネまわりは基本的にジュリア・クアドリフォリオと似た雰囲気。
しかし振り返るとリアシートは取り払われ、ロールバーも装備。
mはもちろんモディファイドの意味で、前後のエアロパーツがGTAと異なる。

残念ながら直前に開催中止となったジュネーブ・ショーで発表されるはずだったのは『アルファロメオ・ジュリアGTA』と同じく『GTAm』の2台。そう、そのオーバーフェンダーから通称”おたふく”と呼ばれたm(=モディファイド)の車名までが復活したのだ。2020年がアルファロメオ110周年であることとは、もちろん無関係でない。

ベースとなるのはジュリア・クアドリフォリオで、4ドアセダンということもあり元々決して軽いクルマではないが、車重を100kg軽量化した約1520kgとすることをアレッジェリータへの答えとした。2.9リッターV6ツインターボのパワーは510psから540psまで引き上げられ、現在F1へ一緒に参戦するザウバー・チームのテクノロジーを生かしたエアロパーツとしてサイドスカート、リアスポイラー、アクティブフロントスプリッターが採用される。

20インチのホイールはセンターロック。サイズはトレッドのみが50mmずつ拡大され、それに合わせてサスペンションも新設計となった。GTAmはさらにフロントスプリッターを大型化し、これまた大型のリアウイングを追加。室内は2シーター化され、ロールバーも追加されている。

こちらは世界500台限定生産とのことで、各車にはシリアルナンバーを付与。GTAとGTAmの配分は未発表ながら、受注時点でカスタマーに選ばせると思われる。発表と同時に受注開始。日本での販売は詳細未定ながら、購入のチャンスがあることは間違いない。しかしクアドリフォリオも途方もない速さであるが、それを上回るとなると……将来乗った時を想像して今から身震いする思いだ。

歴代GTAの系譜

1965年に登場したのがジュリアGTA(写真1)でフロントフェンダーが膨らんだことで通称”おたふく”と呼ばれたのがGTAm(写真2)。そこからしばらくGTAの系譜は途絶えたが、155のレーシングカー(写真3 ※写真は2019年にイタリアで開催されたイベントで撮影)にGTAの名称を使用。そして2000年代になると、156のセダン(写真4)およびスポーツワゴンと147(写真5)に設定され、”ブッソV6″の最終進化系となる3.2リッターDOHC版を採用したのもトピックとなった。またミトにもコンセプト(写真6)としてGTAの車名が採用されるも、市販化には至らなかった。こうして見ると今回は往年のジュリアGTAへのオマージュが強く、155やミトはもちろん、156や147は歴史に埋もれてしまうのかもしれない。