V6アルピーヌ

<FRENCH CARS>

ALPINE A610 TURBO

最も大きな違いはヘッドライトがリトラクタブル化されたこと。細かなディテール変更もされている。

最後に乗った『A610ターボ』も、ドアの開け方は同じ。ドアパネル横にあるボタンを押して開ける。しかしインテリアは、メーターパネルからシフトレバーまで時代に合わせて丸みが加えられている一方で、なぜかドアオープナーがサイドシルにあるというフランスらしいユニークな演出も欠かしていない。

V6ターボより200kg重い1420kgのボディは発進でその重さを感じることになるが、その後はエンジンが3リッターだけあって余裕だ。ターボらしさが薄れたおかげで、エンジンを回す楽しみも味わえるようになった。それ以上に印象的なのはアルピーヌ初のパワーステアリングだ。

低速での取り回しが楽になっただけでなく、速度を上げてもしっかりしたタッチを返し、コーナーでは以前のようにしっかりと荷重移動をしなくても軽快に向きを変えるようになった。だからといってリアの重さは気になるかといったらそんなことはなく、バランスの良さを感じる。乗り心地は太いタイヤを履きこなしている印象だ。シャシーの剛性が強化されている成果かもしれない。

このように4台それぞれ固有の個性を持っているのは事実である。しかし、それは敢えてピックアップした部分とも言える。それほどまでにデザインから走りまで、V6・2+2アルピーヌが醸し出す共通する項目が、バックボーンフレームのように貫かれていた。

だからこそ新生アルピーヌでもし4シーターのスポーツカーを作ることになったら、このクルマたちが受け継いだ独自のデザインを新型A110のように蘇らせてもらいたい。長い歳月を生き抜いた世代への尊敬の念は、A110に匹敵するものであってしかるべきだ。

インテリアの基本デザインはV6ターボを踏襲しているが、細部はブラッシュアップされている。エアコンのスイッチ類が正面へ移動。
シートのデザインはそのまま変わらず。但しタン内装となったことで、ラグジュアリーな雰囲気となった。
リアシートもレザーに張り替えられただけだが、見た目の印象はだいぶ違う。
エンジンは排気量が3リッターとなり、それに伴いパワーは+50ps、トルクは+5.1kg-mも向上した。特性もマイルドとなった。
前後とも16インチとなり、デザインもフィンの開口部が大きくなった。

SPECIFICATION
ALPINE A610 TURBO
全長×全幅×全高:4441×1762×1188mm
ホイールベース:2340mm
トレッド(F/R):1504/1470mm
車両重量:1420kg

エンジン形式:V型6気筒SOHC TURBO
総排気量:2975cc
最高出力:250ps/5750r.p.m.
最大トルク:35.7kg-m/2500r.p.m.
サスペンション(F&R):ダブルウィッュボーン
タイヤ(F/R):205/45ZR16/245/45ZR16

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