オートモービルアシスト・ブレス

スペシャルショップ紹介

クラシックカー遊びをゼロからアシスト

ショールームには取材時、1958年式メルセデス・ベンツ190SL、60年式オースチン・ヒーレー・スプライトMk.1、76年式モーガン+8、75年式ポルシェ914、67年式フィアット850ベルリーナ、69年式フィアット850スポルトスパイダーなど、時代も国籍もバリエーションに富む蠱惑のクラシックカーがひしめいていた。

ブレスの成り立ち

店の成長とともに扱うクルマの趣味度もステップアップ

横田基地の隣に位置するオートモービルアシスト・ブレスは、ブリティッシュライトウェイトスポーツカーをはじめとした貴重かつ趣味性の高いクラシックカーを数多くラインナップすることで斯界に名高いショップだ。かくいうこの『THE MOTOR BROTHERS』でも、同社の在庫車に出演してもらった記事は枚挙にいとまがない。

代表の加藤佳支信さんがブレスを創業してしばらくは在庫車を収容する建物もなく露天だったため、当時仕入れやすかった1980~90年代のドイツ車を中心に回して、傍らでジャガーXJ-Sも扱っていた。かろうじて1、2台分はオープンカーを保管できる場所があったので、ブリティッシュライトウェイトスポーツはそこで少しだけ、という状態だったそうだ。

実はもともと、加藤さんには、クルマの国籍や特定のブランドへのこだわりは無いという。

「小さい頃からクルマ好きで、まだ米軍立川基地があった小学生の頃は基地の中でレースを見たりしていました。身近に輸入車があったので、興味はフルサイズのアメ車から、やがて縦目系のベンツやドイツ車、そして運転して楽しい走り重視のスポーツカーへと移り変わってきました。性能や感覚的なところでクルマが好きなので、良いと思ったクルマは何でも自分で乗ってきました」

自分で乗って楽しいのはイギリスのライトウェイトスポーツということでビッグヒーレーを愛車としているブレス代表・加藤さん。クラシックカーラリーにも積極的に参戦し、熱海HISTORICAでは理事を務めている。

加藤さんが本当に扱いたかった本命は、70年代よりもさらに古いクルマ。ブレスの経営が軌道に乗って徐々に規模が大きくなり、10年ほど経って今のように建物の中にラインナップを入れられるようになったタイミングでクラシックに移行してきたのだった。

「近年は僕自身クラシックカーのラリーに参加して楽しんでいるので、今はブレスでもそういった公道ラリー向けのクルマも扱っています。また、3年くらい前から海外からクルマを仕入れるようにもなってきましたね」

現在のブレス社屋は2014年に新築。1階部分の大半は自社認証工場となっており、1階と2階の屋内ショールームには貴重なクラシックカーが収まる。

ブレスの強み

専門店になるより、守備範囲を広く

「僕くらいの年齢の人ってクルマ好きが多いので、お客さんも比較的いろいろな国のクルマに乗ってきた方が多いんです。それが商品のラインナップにも表れていると思いますよ」と加藤さん。

実際、お客さんからクルマ選びの相談をされる際は、”このクルマが好き”と指名されるケースより、”趣味車に乗ってみたいけど……”と不安を抱いて二の足を踏んでいるケースが多いのだそうだ。

「最初から手取り足取りって感じで、乗るのも維持するのも大変なクルマにはいきなり入らず、徐々に段階を踏んで趣味車ライフを楽しんでもらうようにしています。お付き合いの長い方では、最初はオープンカーに乗りたいということで現代のオープンカーから入って、どんどんクルマが古くなっていって今ではポルシェ356カブリオレに乗っている人もいますよ。みんな、僕にハメられたって言うんですけどね(笑)」

そう語る加藤さんだが、ブレスでクラシックカーを購入してから長く乗り続ける人も、定期的に乗り換えていく人も、いずれにせよ長い付き合いのお客さんが多いのも特筆に値する。販売から整備までしっかりフォローするのはもちろんのこと、任意保険の代理店もしていてクラシックカーに車両保険を付けることもできたりと、文字通り、カーライフに関する全てを相談できるブレスへの、信頼の厚さの証だろう。

広い自社認証工場にはBMW 3.0CSやポルシェ356、縦目ベンツなど、この日はドイツのクラシックカーたちが入庫していた。

商談スペースの脇には1930年式(今年で91歳!)のMG Mタイプの姿が。これももちろん販売車両だ。

1951年式パナール・ディナX(左)と53年式MG TD Mk.2(右)は加藤さんの愛車。

ブレスのこれから

初心者のためのツーリングイベントも開催

クラシックカーに初めて乗るお客さんも多いブレスでは、クルマの維持だけでなく楽しみ方も積極的に提案している。クラシックカーのイベントは敷居が高い……と思ってしまうビギナーのために、『Bless的趣味車ツーリング』を開催しているのもその一つ。

趣味車を買ったばかりだと知り合いも少ないし、長距離ドライブには不安が残っているオーナーも多い。そこでブレスのスタッフが同伴してツーリングすればトラブルが生じても安心だし、オーナー同士で交流もしやすいというわけだ。

このイベントはユーザーフレンドリーで温かい雰囲気が好評で、例年は春と秋に開催され、2019年までに20回を数えている。2020年は残念ながら開催できなかったが、世相が落ち着いたらまた復活することだろう。

創業時から在籍しクラシックカーの扱いを熟知したベテランメカニックが腕をふるう。

加藤さんの愛車のビッグヒーレー。ラ・フェスタ・ミッレミリアをはじめ数々のクラシックカー・ラリーを走っている。

PHOTO/佐藤亮太

Shop Information

オートモービルアシスト・ブレス

東京都西多摩郡瑞穂町むさし野3-1-18
 
営業時間:9:30〜19:00
定休日:毎週月曜日・第2火曜日

E-MAIL:bless@ca.mbn.or.jp