レストア&メンテのプロが提案する新たな”付加価値”

スタークラフト本社のファクトリー。この日はアストンマーティンV8などが入庫していた。
スタークラフトの成り立ち
販売からレストレーションまでを一貫して取り扱い
2012年に設立された神戸市東灘区に本拠を構えるスタークラフトは、現在38歳の室﨑泰夫代表が率いる比較的”若い”ショップ。しかし一般車両はもちろんのこと、クラシックカーからヴィンテージカー、スーパースポーツ、レーシングカーまで、ありとあらゆるクルマに関して、その販売からメンテナンス、車検整備、鈑金塗装、レストレーションまでを一貫して取り扱う、プロフェッショナル集団として注目を集めている。
最近では最新鋭の3Dプリンターやスキャニング技術を活用することで、欠品もしくは高価なパーツ類(プラスチック小物からホイールまで)をリバースエンジニアリングで再生し熱心なカスタマーに提供し始めたことで話題となった。ヤナセのクラシックセンターと欠品パーツの開発や供給といった協業を行うまでになっていると聞けば、その高い技術力が容易に想像できるであろう。

スタークラフトのモデリング事例。

もはやショップとは呼べない、最新機器が並ぶ。
スタークラフトの強み
“3D Tech”と呼ぶスタークラフト3つ目の”付加価値”
一度スタークラフトのホームページ(http://starcraft.co.jp/)をご覧頂きたい。トップ画面に”Classic”、”Modern”、”3D Tech”と出てくるのだが、この3つ目がやはり同店のキモとなる。
先に述べた3Dプリンターやスキャニング技術はリバースエンジニアリングだけでなく、金属製品の小ロット生産や、自動車以外の分野への応用にも生かそうとしているという。工作機械、大型機械のいずれでも、修理に必要な部品を設計、製造、提供することで、機械の寿命による技術継承の断然を回避しようとしているのだ。
単純に手に入らない部品を再現するだけではなく、その技術を応用して旧来のモノと結びつけること。それを生かす職人の技能向上に結び付けること。そのことにより社会へと貢献していくこと。スタークラフトの考える”3D Tech”と呼ぶ3つ目の”付加価値”こそ、次世代をリードするスペシャルショップとして、最大の強みと言えるのだ。
スタークラフトのこれから
様々な分野の職人やプロフェッショナルをネットワーク
スタークラフトでは日本全国に散らばる様々な分野の職人やプロフェッショナルをネットワークするプロジェクトにも積極的に取り組んでおり、今後は関西圏のみならず日本全国のクルマ好きの悩みを解決する要の存在を目指すという。
その手始めとして既に東京都江東区には契約工場拠点(イーストワン)を設けており、2021年初頭には新たに横浜ショールームを開設することで、関東圏のより多くのカスタマーの要望に可能な限り対応できる体制を整えた。
そのモノに対する考え方やスタンスは今まであまり見られなかったもので、業界全体で共生していきたいという意図に共感する声も大きそうだ。

こちらの横浜ショールームは完全予約制。訪問前にメール(info@starcraft.co.jp)にて相談のこと。

隣は欠品パーツの開発や供給で協業を行っている、ヤナセのクラシックセンター。
Shop Information
スタークラフト
