フライングスコット

スペシャルショップ紹介

英国車と、そこに紐づいた知性を提供

フライングスコットの成り立ち

はじまりは“セブンとミニがある人生”

愛知県岡崎市にあるフライングスコットはブリティッシュ・クラシックカーのスペシャルショップ。自身もクルマ趣味人としてロータス・セブンとクラシック・ミニがある生活を楽しんでいた宮地正史さんが1990年に立ち上げている。フライングスコットというショップ名は、”史上最高のレーサー”として知られるスコットランド人ドライバー、ジム・クラークのニックネームに範をとっている。

オープン当初のフライングスコットはロータスやミニ・クーパー等のブリティッシュ・クラシックカー以外に、アンティークのアイテムも数多く扱っていた。だが次第にライトウェイトスポーツカーが占める割合が高まっていった結果、イギリスのカントリーサイドにある納屋のような作りのストックヤードに収められたクルマたちの顔ぶれも変化が表れている。

ロータス・セブンやコーティナ・ロータスのロードモデルに混じり、レーシングカーとしてモディファイされた個体や、60年代のモータースポーツシーンで活躍したヒストリー付きのモデル、葉巻型フォーミュラカーといった多彩なラインナップが揃うようになったのである。

スペシャルショップの方向性が流行り廃りに基づいたビジネスライクな判断に左右されることは珍しくない。だがフライングスコットの場合は一貫して、クルマ趣味人である宮地さんの感性や遊び方と強く結びついている点が興味深い。海外のクラシックカーイベントを訪ね、自らステアリングを握ってクラシックカーレースに興じる。

だからこそフライングスコットのストック車両にはお客さんのクルマ趣味を深め、時に啓示を与えてくれるような説得力があるのだ。

フライングスコットの敷地内は、このショールームの他に、ストックされた車両が収まるガレージ、メンテナンスを行うスペース、それぞれの建物が独立した作りとなっている。
フライングスコットの代表、宮地正史さん。単にクルマの販売・整備にとどまらず、そのクルマを生み出したイギリスという国の文化や歴史も含めて嗜む、真の”自動車趣味人”である。
ガレージの中はミニやMGミジェットといったメジャー級から、ジネッタ、ミニ・マーコスなどのバックヤード系まで、古き良き英国車たちが静かにたたずむ。

フライングスコットの強み

ラリーやTT、本気で遊び、学ぶ場を提供

ブリティッシュ・クラシックカーのスペシャルショップとしてすっかり浸透しているフライングスコット。ショールームやストックヤードに収められた個体の希少性や佇まいに目を奪われがちだが、このお店の強みは販売車両だけにあるわけではない。

古いクルマを手に入れるまでの時間、人はとかく物質的になる傾向がある。だが愛車を手に入れ共に過ごしていくうちに、以前は見えなかった“本質”のようなものが見えてくる。それはクラシックカーの理解に欠かせない歴史的な背景や、機械をいたわりつつ能力を引き出すドライビング技術。さらには時代考証に基づいたファッションや車載するアイテムなど、1台のクルマをより深く楽しむためのインテリジェンス全般だ。

フライングスコットがこういった趣味車にまつわる逐一をレッスンしてくれるわけではないが、ヒストリックカーライフを実践し、学ぶ場を用意することは忘れていない。それがサーキットにおけるTT(タイムトライアル)レースであるBRDCカップや、今年(2021年)ですでに28回の開催を数えている伝統のラリーイベント、ブリティッシュ・クラシック・マラソン(BCM)がそれである。2日間で800km以上もの距離を走破するBCMは古い英国車にフォーカスしたレギュレーショナルラリーとしては日本で最も古く本格的なものとして知られている。

格式高いホテルの佇まいが、そこを訪れる人の恰好や姿勢、マナーにまで影響を及ぼすように、宮地さんが長年主催してきたイベントは、“英国車乗り”たちに喜びと嗜み、そして知性を与えてくれる場としてある。 選りすぐりの1台を徹底的に仕上げて販売するだけでなく、古い英国車があるライフスタイル全般に影響を与えてくれるスペシャルショップ。30年以上もの長きにわたってフライングスコットが多くのクルマ趣味人たちに支持され続けてきた理由はそこあるのだ。

明るいショールームの中には、フライングスコットの歩んできた歴史と同義語でもあるイベント『ブリティッシュ・クラシック・マラソン』の写真や様々なパーツ、貴重なオートモビリアなどで埋め尽くされている。
敷地の右手の赤い建物は、フライングスコットのストック車両やメンテナンスを待つお客さんのクルマが収まっている。
こちらの黄色い外観の建物は、メンテナンスのスペース。
メンテナンス・ガレージの中ではコーティナ・ロータスがリフトの上で整備中だった。コーティナ・ロータスはフライングスコットが得意中の得意とする車種のひとつ。

PHOTO/佐藤亮太

Shop Information

フライングスコット

愛知県岡崎市明大寺町字大圦67-4
 
FAX:0564-54-3839
営業時間:11:00-19:00
定休日:月曜、レース・イベント日